Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(65ー4)(私家版)

有情が地獄、畜生、餓鬼、阿修羅の四悪道に生まれる時、結生識等の3種の作用を執するのは、不善果報無因心の中の「推度と捨具行」である。この心の心所は非常に少なく、7辺一切心心所に、尋、伺、勝解を加えて、合計10個しかない。四悪道に生まれる衆生の、その結生識は不善果報心である。まさに過去世における、ある一個の「不善業」が熟すると、彼は四悪道に生まれざるを得なくなる。89種の心の中に、「結生識」の心というものはない。「推度と捨具行」の不善果報無因心が、四悪道の衆生の結生識、有分識、死亡識の役割を演ずるのである。