南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

☆「掌中の葉」(翻訳文)4-20

    <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

なるべく速く第一、第二、第三、または第四禅を証悟したいと思うが故に、非常に多くの修行者は、(個人向けの)特別業処を、急いで修習しようとする。

彼は軽率にそそくさと「普通適用業処」を修習するか、またはまったく「普通適用業処」を修習しないために、禅の修行において、多くの問題にであう。

普通適用業処は、非常に重要なもので、それは、禅の修行において、修行者を保護するものであり、前行においては、修行者が五蓋の障礙を取り除く助けをするし、そのことによって、修行者が五蓋の障礙のない状況の下で、(個人向けの)特別業処を修習できるようにも、するのである。

慈心禅と仏随念は、初心者にとっては、(+修行の)過程における、「普遍適用業処」なのである。

現代人は多くのストレスを抱えており、禅の修行の時に、心が硬直しやすい。

慈心禅は、我々の心霊(=心)を柔和にしてくれる。我々が、柔和な心を具備した後、我々は順調に(個人向けの)特別業処を修習することができる。

外からの誘惑が多いため、現代人(+の心)はまた、混乱し、茫然としている。

前行において、仏随念を修習することは、我々の心をして、真正なる心霊の依拠する所と、立脚点を得られることとなり、(+それがあれば修行者は)禅の修習(+の目標に対して)、更に専注できるようになる。

多くの修行者に、修行における、一つの良好な基礎を打ち立てもらう為に、初心者の課程において、我々は普遍適用業処ーー慈心禅と仏随念について、深く研究し、討論する。

こうすれば、後々、修行者は、駄馬の方式で止禅の修習をするのではなくて、良馬の定の修習方式によって、止禅の修習をするという、保証ができる。

中級の課程(+を語る時に)初めて、我々は、(個人向けの)特別業処について、詳細に討論したいと思う。

◆結論:

(一)基礎が強固でないために、非常に多くの修行者は、定の修習を実践する時に、駄馬の定の修習方式に陥る。

(二)もし、修行者が普遍適用業処ーー慈心禅と仏随念を修習するのであれば、彼は、自然に良馬の定の修習方式でもって、定の修習をするようになる。

(4-21につづく)

    <Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<「掌中の葉」(シッダッタ学院)中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>