パオ森林僧院では、修行に成功した小ヨルカ(小ヨルカ聖者、チューラ・ソータパナ)が大勢いる、と言われています。では、小ヨルカとは何か?
以前、ブログの読者から質問されても、私もよく分かりませんでした・・・私が、小ヨルカでないのは確かです(笑)。
今回、台湾リトリートで、本雅難陀尊者(Ven.U Puññānanda)から、以下の様な説明がありました。
小ヨルカとは、パオ・メソッドで言えば、<名色分別>と<縁起法>の修行に成功した者、を言うそうです。
名色分別とは、名法(心理作用)と色法(物質、肉体)を分析して、それを照見し、その本質を看破する事。
名法については、心の刹那生・滅、作用密集、相続密集などを看破し、色法については、色とは地、水、火、風、色彩、匂い、味と栄養素という八不離色+αで構成されている事、それが刹那生・滅する事を看破する。
縁起法とは、己自身の過去世を30個ほど遡って確認する事と、未来世を幾つか、確認する事を言います(中国人の場合、過去世を30個確認。緬甸人だと10個程確認する)
<註1>。。
人によって、この修行のレベルは、簡単に到達できると思え、またある種の人々にとっては、難しく感じるかもしれせん。
今回は、小ヨルカの定義について、本雅難陀尊者の説明を紹介してみました。
尚、名色分別と縁起法は共に、vipassanaとサマタの混同のレベルであって、純粋なvipassanaではありません。純粋なvipassanaとは、名色の無常・苦・無我を観察する所の、16観智の修習のレベルを言います(16観智とはすなわち、究極法の照見を言い、その内実は、素粒子レベルの刹那生・滅の観察、照見をする事)。
<註1>中国人、台湾人、華人は、過去世には、何度も人間であった場合が多くあり、地獄の住人であった事が少ない。地獄の住人であった事を思い出して、輪廻への怖れの心を持ってもらう為に、中国人、台湾人、華人には、過去世を30個ほど思い出して貰う様に指導する(30個の過去世の内、一回くらいは地獄にいた事がある)。
緬甸人は過去世で、地獄にいたという人が割と多く、彼らは過去世を10個も思い出せば、恐怖心が生じる、との事でした。