南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#51-6

次に、もし、弟子が、未来世の因と果を識別することができるならば、彼は、名色法の止息を見ることができるし、彼の名色法が、いつ、止息するのかもまた、完全に知ることができる。

これが、第三聖諦ーー苦滅聖諦である。

この種の智慧は、唯一、仏陀の教法の中においてのみ、獲得することができる。

あなた方は、この良機(チャンス)を逃してはならないのである!

最後に、仏陀はまた、第四聖諦を教導したーー寂滅の境地に到達する方法、すなわち、サマタ・vipassanā(止観)である。止観はまた、すなわち、八支聖道でもある。名色限定智と縁摂受智は正見(sammā-diṭṭhi)に属するが、名色法が止息する智慧もまた正見に属するし、八支聖道の智慧もまた、正見に属する。

心を四聖諦に投入するのは、正思惟(sammā-saṅkappa)に属する。正見と正思惟は、観(vipassanā)に属する。

観の修習の為には、我々は、止の定力が必要であるが、これはすなわち、正精進(sammā-vāyāma)、正念(sammā-sati)と正定(sammā-samādhi)である。

我々がサマタ・vipassanā(止観)の修行をする時、戒清浄を基礎としなければならないが、それはすなわち、正語(sammā-vācā)、正業(sammā-kammanta)と正命(sammā-ājīva)である。

戒(sīla)を基礎として、サマ・vipassanā(止観)の修習をするのは、すなわち、八支聖道を修行しているのである。

この八支聖道は、唯一、仏陀の教法の中においてのみ、見つけることができる。

あなた方は、この良機(チャンス)を逃してはならないのである!

何故であるか?

四聖諦の観智は、弟子をして、生死輪廻から離脱せしめ得るが故に。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>