南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-117)(私家版)

五個の色界果報心

色界果報心と色界善心は、文字の上では同じものである。

五個の色界善心は、欲界でも生起する事ができる。

しかし、五個の色界果報心は、その様にはできない。

というのも、それらは梵天の結生識であり、梵天が色界に生まれる時の、一番目の心識であるが故に。

凡夫は、欲界の衆生であり、梵天神ではない。故に、その結生識は、色界果報心ではありえない。

我々がもし、現在、初禅を修証する事ができたとして、この初禅善心は、今生で果報を生じることはできない。

今生の臨終の時、もし、始終、初禅の定力を維持する事ができたならば、これに依拠して、梵天の色界初禅天に生まれ変わる時、梵天の結生識とする事ができる(色界初禅天は、梵衆天、梵輔天、大梵天の三つの界に分ける事ができる。)

(3-118につづく)

<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>