Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳『親知実見』#9-2

<注19>=別の角度から見ると、仏陀は縁起について解説する時、名色を六処(sālāyatana:六内処と六外処)と呼んでいる。彼の教導を総覧すると、仏陀は聴衆の意向と理解能力に基づいて説法をする為、各種の異なった方式で名色を解説している。それらは結局は、最終的には同じものを指すのであるが。問答2-2、注422を参照の事。

<注20>=ここでいう「色」は「色彩」の事。すなわち、眼識が識知する対象の事。

<注21>=ここにおいて、仏陀が解説するのが世間的18界である為、ここで言う「法」とは、16種類の微細色とすべての心所を指す。その他の文脈、語境の下において、仏陀は、ある時は「法」を、涅槃と概念(paññatti)を含む所の、一切の対象とする事もある。但し、涅槃と概念の二者は世間に属さない為(非名法であり、また非色法でもあるが故に第一と第二聖諦に属さない)、《世間経》においては、それらを含むことがない。注422参照の事。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>