南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(42-1)(私家版)

【四種の遍浄戒】 “四種の遍浄戒“(パーリ語:catupārisuddhi sīla)は、それぞれ:パーティモツカ律儀(pātimokkhasamvara silā ママ)戒、根律儀戒(indriyasamvara sīla)、資具依止戒(paccayasannissita sīla)、活命遍浄戒(ājīvapārisuddhi sīla)である。この四…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-12)(私家版)

(注2)中国語版は以下に基づいて中訳した。即ち、八種の指定の用具(三衣、鉢、小刀、針、腰帯、濾過用ネット又は坐具)と、四種の選択可能な用具(傘、スリッパ、杖、又は坐具)。

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-11)(私家版)

人々は、時々この様に思う。仏陀はすでにこの世にいない。その為、経本の通りに教えたり、修行したりする事が出来ないと。我々は、導師がすでに去ったと思ってはならない。如来は、アーナンダにこの様に言った。 “ tumhākam evamassaーー ‘atītasatthukam pā…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-10)(私家版)

現今、日常のスケジュールと呼ぶものは、スケジュール、時間表の事を言う。時間表を作成して作業時間を順守する習慣を養成する事は、益が非常に大きいし、又、作業忘れを防ぐ事もできる。故に、全ての僧衆は、所在の地域、寺院、周期と環境の基礎の上に立っ…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-9)(私家版)

この本では、この種の日常的なスケジュールは、すべての僧人が、文字通りに実践しなければならない、と言っている訳ではない。単なる参考意見として提供するものである。仏陀の教法の中にある全ての僧衆が、このスケジュールに基づいて行動しなければならな…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-8)(私家版)

“アーナンダ!比丘でも、比丘尼でも、又はウバソクでも、ウバイでも、法随法行に住み、如法に行動するならば、それは皆随法の行者であり、彼は最高の尊厳を以て、如来を恭敬し、尊重し、尊敬し、礼拝し、敬奉するであろう“。。。。。 僧衆が間違いを犯した時…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-7)(私家版)

朝、起きた後、当日に受用する資具を省思する。四護衛禅を修習する。宝経を念称する。慈愛を散布し、かつ、明るくなる前に義務を履行する。《慈経》を毎日2回省思して慈心を育成する。《十法経》を省思する。他人が地獄に落ちるのを防止する為に、その過失を…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-6)(私家版)

仏法を開示する前、責任者は火をつけて、灯を供える。座席を準備し、説法者を招請し、説法者の足を洗い、その後に、順序よく入室、着席する。仏法を心を込めて聞き、護衛経を念称する。導師の為に奉仕、服務する。もし、何か疑問があるならぱ、導師に聞く。…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-5)(私家版)

(注1)当該の偈は、“百象百鳥“という。パーリ語では “Satam hatthī satam assā、satam assatarīrathā ;Satam Kaññāsahassāni, āmukkamanikundalā; Ekassa padavītihārassa, kalam nāgghanti solasim。“ 《相応部・有偈篇・夜叉相応》第8条及び《律蔵・小品…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-4)(私家版)

食事が終わったならば、下座はワッサに基づいて上座の鉢を洗い、導師の為に己の出来る範囲で服務、奉仕をする。。。。。。。。。仏陀と導師に礼拝する。その後に、静かな場所で、頂いた飲食に関して省思し、慈心禅を一時間修習する。読書し、疑問があれば、導師…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-3)(私家版)

比丘は上の省思を完成させた後、手に衣と鉢を持って村に行く。戒師に従い、その後を適切な距離を保ちながら歩く。。。。 指定の場所で衣を着用し、師に従って村に入る。。。。。 比丘が村落に入ったならば、女性、男性、象、馬、車、往来する人々を見ない。…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-2)(私家版)

“Tassa pāsādikam hoti pattacīvara dhāranam, Pabhajjā saphalā tassa yassa sīlam sunimmalam“ “善き無垢の守戒者、彼は在家でありながら楽しくあれ。衣鉢等を受持するならば、彼は出家して果あらん“ (袈裟と鉢を持つならば、その人には浄らかな確信が生起…

えびす丸日記/山里散歩

えびす丸(保護犬。トイプードル。雄)が精舎に来て三年半ですか………… えびす丸も大分慣れてきて、近頃は、感情を出しますし、何より、私に遠慮なく、色々、催促する様になりました。。。。。 今朝も【散歩に行こう!】と無言の圧! えびす丸がまとわりつくと、…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-1)(私家版)

【いにしえの毎日の日課】 善男子が信心(強い決意)の基に、教法(サンガ)に入るならば、明るくなる前に起きて、歯を磨き、寺院のあちこち、歩道等を清掃する。水瓷に水を満たした後、静かな処へ行って端座する。戒の徳を三個の時辰(現代の時間では72分)省み…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-11)(私家版)

【厠(かわや/便所)の義務】 仏陀の教法は、常に上座を優先する。しかし、厠等は、年齢に従って実施するのは困難である。故に、厠に到着した順番となる。浴室に入る事と小便処も又、誰が先に到着したかによって優先する。。。 厠に到着したならば、先に咳を一…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-10)(私家版)

【坐臥処の義務】 寺院、坐臥処に居住する場合、寺院の各種の物品をよく保持しなければならない。。。 寺院を清掃しなければならない。。。 すべての小便槽と痰壺を含む(物品を)清掃する。園林を清掃し、ゴミを捨て、斎堂・仏塔・菩提樹の周囲と仏堂を清掃し…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-9)(私家版)

【林野住(者)の義務】 托鉢の時間が来たならば、林野に住む僧人は、坐臥処を離れて、扉、窓を閉める。。 鉢を持って、袈裟を着用して、靴を履いて村に入る。。。。。。 村に入る時、戒律に従って、袈裟を整え、その後に托鉢を始める。。。 坐臥処には、飲用…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-8)(私家版)

【乞食者の義務】乞食(托鉢)に行くときは、膝がかくれる様に、下衣を正しく着用し、腰帯を締め、サンガテイを正しく畳み、着用し、紐で結ぶ。洗った鉢を持ち、静かに村に入る。人の住む家に入る時は、正念を保つ。人の住む家から余り近くに立たない。又、余…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-6/7)(私家版)

【斎堂の義務】 斎堂の義務とは、僧人が(食事の)布施を行う場所において、順守しなければならない義務の事をいう。托鉢開始を知らせる打板の音が鳴ったならば、僧人は下衣を着用し、整えて、腰帯を締め、サンガーティを畳んで、着用する。(必要な)紐を結ぶ。…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-5)(私家版)

【遠行者の義務】 遠行者の義務とは、客僧が(寺院等に)訪問した後、坐臥処等から離れる時に順守しなければならない義務の事である。。。 客僧は、訪問の後、坐臥処から離れる事になるが、坐臥処を損壊したり、器具を損壊したりしない為に、心ここにあらずの…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-4)(私家版)

【原住者の義務】 原住者の義務とは、原住の僧侶が客僧を接待する時に履行しなければならない義務をいう。当該の義務は、客僧を接待する為に制定されている為に、又は “訪問客への義務“とも言う。。。。。原住者が上座の客僧を接待する時は、座席から立ち上…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-3)(私家版)

【客住者の義務】 客住者の義務とは、一人の客である僧侶(客僧)が、別の寺院において展開する所の行儀の事である。。。 客僧は、当該の寺院に入る時には、靴を脱ぐ事。もし、傘を持っているならば、傘をたたむ。頭部を露出させて、安らかに寺院に入る。。。…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-2-3)(私家版)

以下は、戒師又は老師が履行しなければならない義務である:戒師又は導師は、弟子又は学生に法と律を教え導き、その内包する意味を解説しなければならない。。。 学生が間違いを犯した時、老師は教誡し、又、警告する責任がある。。。 もし、弟子が衣や鉢等…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-2-2)(私家版)

“弟子“は、依止弟子、剃度弟子、教授弟子と聞法弟子に分けることが出来る。弟子が老師に、その義務を履行するならば、老師も又弟子に対して相応の義務を履行しなければならない。戒師が弟子に対して履行する義務は“弟子に対する義務“といい、老師が学生に対…