Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー48)(私家版)

スメダはなぜ、菩薩道へ進まんとする心を起こしたのであるか?スメダはその時、すでに五神通を具備していたし、観智については、行捨智まで到達していた。もし、仏陀が彼に説法したならば、一句の法語でもって、彼は阿羅漢を証することができたのである。文…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー47)(私家版)

彼女の発した願もまた偉大なものであった。Sumittaは後のアシヨーダラで、菩薩が菩薩行を実践するとき、彼女は大変な苦労をしたが、その原因はこの願と関係があった訳である。ある時は、菩薩が彼女を捨てた時もあったが、彼女は何ほども恨むことはなかった。…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー46)(私家版)

その結果、仏陀は彼が四大阿僧祇刧と十万大刧の後、ゴータマ仏陀即ち釈迦牟尼仏になる様を観ずる事が、出来た。Sumittaは、彼が発願したのを聞くと、【願わくば、この隠士が、彼の菩薩道を完成させて仏果を証するまで、生々世々、私が彼を支えられます様に】…

抱樸(ほうぼく)

東京の福祉団体に<もやい>という名前の組織があるのですが、北九州には、NPO<抱樸>というのがありまして、<抱樸>って、名前がいいなぁ、と思います。 NPO<抱樸>のHPを読みますと、<抱樸>は、老荘思想の言葉から来ているとのことです。 この団体の…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7−45)(私家版)

仏陀が近づいて来たので、スメダは非常に興奮した。 彼は、仏陀の全身が発光しており、また、32の荘厳な相が具足されているのを見て、即座に花を差し出して、弘願を発した。 『将来、私が四聖諦を理解出来た時、私はその他の人々もまた、四聖諦が理解出来る…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7−45)(私家版)

仏陀が近づいて来たので、スメダは非常に興奮した。彼は、仏陀の全身が発光していて、32の荘厳な相が具足しているのを見て、即座に花を、差し出して、弘願を発した。未完

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー44)(私家版)

とうとう、燃灯仏と、大勢の阿羅漢比丘たちがやって来た。しかし、スメダはいまだ、道路の掃除が、終わっていなかった。かくて、彼は、己の命を燃灯仏に差し出すことにした。彼は、まだ清掃の終わっていない泥道の上に覆い被さり、500人の阿羅漢比丘が、…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー43)(私家版)

スメダ隠士は、『燃灯仏』と聞くやいなや、全身に鳥肌が立った、何と嬉しいことよ!そして、自分も、燃灯仏を歓迎する所の、善業に参加したいと思った。村人は、彼に泥の道を掃除する様にと、言いつけた。彼には神通力があったので、村全体を綺麗にするのは…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー42)(私家版)

ある日、彼が五神通を使って空を飛んでいたとき、下界のある村が何やら騒がしいのに気がついて、下に降りてみた。村人が言う:『燃灯仏が世に出たのです。もうすぐ我々の村に来ます。彼を歓迎するために、我々は、村のどこかしこも、奇麗にしなければなりま…

翻訳(中→日)<実用アビダルマ>(7ー41)(私家版)

スメダ(Sumedha)は、ゴータマの前世である。彼は、あらゆる苦難に苦しむ有情の、拠り所がないのをみて、悲心を起こし、阿羅漢道を証悟出来る(所のチャンスを)放棄して、菩薩道へと進んだ。彼は四大阿僧祇刧と十万大刧の以前、ヒマラヤに住んでいて、大部…

翻訳(中→日)<実用アビダルマ>(7ー40)(私家版)

この様に慰めても、彼はどうしても辛い心が、拭えない。あなたも一緒になって心が辛くなり、涙が溢れる。 このとき、始まりは悲の心であったものが、涙をあふれさすころには瞋の心に変わる。 すべての、憂具はみな瞋であり、故に、悲の心と、瞋の心は、区別…

翻訳(中→日)<実用アビダルマ>(7ー39)(私家版)

悲の特徴は、他人の苦痛を取り払ってやりたい、という欲望である。例えば、友人の子供が、事故に遭って死亡したとする。彼は非常に辛くて、あなたの所へ来て、悲しみを訴える。あなたは、悲心が生じて、彼の苦痛を取り払ってやりたい、と思い、彼に対して、…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー38)(私家版)

無量心所(2) 次に、25美心所の(中の)2個の無量心所について(説明する)。 それは、一切の有情を対象に取り、心をして十の方向の(全)世界へ向けて発散させる。(この心は)無量の潜在エネルギーを有しているため、故に無量、と呼ぶ。 通常、無量心…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー37)(私家版)

3.正断離:出世間道心と相応する遠離。この種の離は、完全に悪をなす(心の)傾向を根絶やしにする。というのも、道心は、已に煩悩を断じており、故に、もはや悪語、悪業、悪命などの煩悩を再起させる事はないが故に。文責:Pannyaーadhikaサヤレー(緬甸パ…

栗ご飯と渋皮煮

吹く風が、少しづつ爽やかになってきました。般若精舎の庭にあった大きな栗の木は、虫に食われて枯れましたので、この春、シニアセンターの方にお願いして、根本から切り倒してもらいました。 でも幸い、隣の空き地(袋地)の栗の木が今年も沢山の栗の実を成…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー36)(私家版)

この様な人は、生命がただ一回(一世)限りではない事を、知らないでいる。今、あなたが大蛇を殺して、結果、あなたは生き延びたとして、今生に受ける業、来世に受ける業と、無尽業を残す事になる。あなたは、大蛇を殺した結果、30年ほど長生き出来るかも…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー35)(私家版)

持戒の功徳は不思議である。刀を放棄した後、大蛇もまた、彼を解放したのである。もし、大蛇に絡みつかれたならば、大部分の人々は、自分の命を守る為に、間違いなく、大蛇を殺そうとするであろう。何故であるか?というのも、衆生は、(己の)命に執着して…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7―34)(私家版)

そのため、何とかしなければならない、と思った。しかし、〘私は、今日、不殺生戒を持するが故に、蛇を殺してはならない〙という考えが、再び出現した。最後、彼は本当に大蛇を殺してしまってはならないと考えて、刀を脇に放り投げた。文責:Pannyaーadhika…

翻訳(日→中)<実用アビダンマ>(7-33)(私家版)

彼は身に一振りの刀を持っていたので、それを使って大蛇を殺そうと思った。しかし、彼は突然:「私は今日五戒を受けたばかりではないか。大蛇を殺してはならない」と思い至った。これを受戒離という。しかし、彼は大蛇に強く絡まれたために、徐々に呼吸が困…

翻訳(中→日)実用アビダンマ(7-32)(私家版)

久しぶりに翻訳再開します。ぱーり語フォント未発見につき、しばらく普通のローマ字入力となります。 2、受戒離;受戒の後、悪行から遠く離れること。スリランカに、ある農夫がいて、比丘とともに五戒を受けた後、畑に戻って仕事をしていた。彼の牛がどこか…

一年たったえびす丸

えびす丸(トイプードル。雄。保護犬。現在三才3ヶ月。)、我が精舎に引き取られたのが、去年の9月9日。無事、一年が経ちました。トイプードルは、聡明で活発。先日は、洗濯物を入れておく大きなカゴの中に潜って何やらいたずらしていました。名前を、私が…

翻訳とりかかります

仏教書翻訳をお待ちの皆様へ 7、8月の余りの暑さ、また、新しく設置したノートパソコンの使い方がよく分からず、パ―リ語のフォントも見つからない(ダウンロード出来ない)為、翻訳を休んでいましたが、そろそろ再始動します。今しばらくお待ち下さい。サヤレ…

宗教は阿片か?

若い時に、マルクスの<資本論>か、何かの著書を読みましたら〘宗教は阿片である〙とありました。 例えば、階級社会の中にあって、自分が、極度の貧困に喘いでいるとして、その原因を、社会の構造、権力構造、富の分配の偏向(搾取構造)の中に求めないで、 …