南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

2024-01-01から1年間の記事一覧

『智慧の光』(5-8/9)<K氏依頼分>

無色定 あなたは引き続き、四無色定に転換して、修行する事ができる。先に、あなたは色(rãpaママ)に対して厭離(厭い離れる事)を感じなければならない。色に対して如何にして厭離を感じるのか?…………………… あなたは96種の疾病が、身体に生起する事を思惟しなけ…

『智慧の光』(5-5/6/7)<K氏依頼分>

(原稿P12)………………………………………………………八、風遍 風遍の修行に転換する時、顔又は体に吹く風を禅修行の目標にする。もし困難であれば、すでに修行して成功した遍禅の一つを復習する。出定の後、木の葉を揺らす風に注意を向ける。風遍の相が出現したならば、それ10…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(50-10)(私家版ー)

四、死随念の修習 ……………………………………………………………………………“Mahāsampattisampattā, yathā sattā matā idha, Tathā aham marissāmi, maranam mama hessati.“ ………………………………………………………………“ここにおいて、大成功を収めた有情もまたすでに死亡した。私も又同じく死するであ…

『智慧の光』(5-3/4)<K氏依頼分>

六、水遍 …………………………………………………………………… あなたはタンリン河(緬甸南部モーラミャインにある河)に行き、川辺で川の水を観察して、水遍の相を獲得する。しかし、水の“冷たさ“の自性相に注意を払ってはならない。そうでなければ、あなたは全身に寒さを感じるであ…

『智慧の光』(5-2)<K氏依頼分>

五、地遍……………………………………………………………… 色遍の修行に成功した後、地遍の修行に転換する事が出来る。先に、色彩が黒でもなく、余り赤くもなく、石や雑草のない土地を見つけておく。土地を平らにして、円を一つ描く。その後に、立ったままその円形の土地、即ち円形…

『智慧の光』(5-1)<K氏依頼分>

【第五章:その他の業処】 ……………………………………………………10遍処………………………………………………………………………諸々の遍の内、仏陀が最も重視したのは白遍てある。故にあなたが先に白遍から始めて、10遍処を学習する事を、奨励する。 あなたは、あなたの前にいる禅修行者の全身の白…

『智慧の光』(4-2)<K氏依頼分>

【第四章:入出息念から観禅まで】 彼は初禅から出た後、法所縁に属する所の“ジャーナ名法“を観察しなければならない。又、彼は逐一、その他残りの三種のジャーナの定から出た後、個別に、第二、第三及び第四禅ジャーナの名法を観察しなければならない。その…

『智慧の光』(4-1)<K氏依頼分>

【原稿P10】……………………………………………………【四、已に生じた悪法は速やかに滅し去らし寂止せしめる】……………………………………………………(uppannuppane ca pāpake akusala dhamme ñhānaso antaradhāpeti vāpasameti.ママ)………………………………………… 入出息念は、一つ一つの、生起した悪法をすぐ…

『智慧の光』(3-21)<K氏依頼分>

(これに)成功した後、第三禅を修習したいと思うならば、あなたは第二禅の欠点と第三禅の長所を思惟しなければならない:第ニ゙禅は、初禅に近く、その喜禅支は粗く、劣っている為、静寂において、無喜の第三禅よりも劣っている。第二禅から出定して、この様…

『智慧の光』(3-20)<K氏依頼分>

転向と省察の二者は、同じ “意門心路過程“ (manodvāravāthi) の中において出現する。転向は、“意門転向心“ (manodvārāvajjana) によって運用され、それは尋等の五禅支の中の一つを目標とするものである。省察は意門転向心の後に、即刻生起する所の、四から七…

カラー(白)

生協で、3個一組の<カラー>の球根を購入して植えましたが、中の1個しか発芽しませんでした。発芽したのは白。残りの黄色とピンクは、いつか発芽するかも知れません。待ちます(ちょっと掘って、土の中で生きているのか、枯れているのか、確認してみたいで…

『智慧の光』(3-19)<K氏依頼分>

その後、あなたは初禅の五自在を練習しなければならない。即ち、…………………………………… 一、転向自在(āvajjana vasā):定から出た後、諸々の禅支に転向(心が向う事)する事が出来る。………………………………………… 二、入定自在(samāpajjana vasā):どの様な時間においても、心の…

『智慧の光』(3-18)<K氏依頼分>

(原稿P9)ある種の哲学者は、有分心を潜在意識、又は無意識と言う言葉に訳している。《アビダンマ》ではこの様な解釈とは異なる。と言うのも、それは以下の様に言う:catubhāmaka citta@hi novijiānanalākkhnaoa@ nāma natthi.ママーーすべての(欲界、色界、…

『智慧の光』(3-16/17)<K氏依頼分>

一、尋(vitakka):心をして似相に投入せしめる。。………………………………………………………………………二、伺(vicāra):心をして継続的に似相に投入、専注せしめる。………………………………………………………………………三、喜(pātiママ):似相が好きである事。四、楽(sukha):似相を体験している時の楽受又…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(50-9)(私家版)

“Asucisandate niccam, yathā medakathālikā, Nānākimikulā vāso, pakkacandanikā viya. “ “常に不浄を垂れ流す。壺から油が(こぼれるのと同じ)様だ。。。各種の蛆の住まい、汚水池と同じである。 “ “Gandabhūto rogabhūto, vanabhūto samussa yo, Atekiccho…

『智慧の光』(3-15)<K氏依頼分>

【ジャーナの到達】信、精進、念、定、慧の五根が十分に展開された時、定力は近行定を超えて、安止定に到達する。この時、心は持続的に、間断なく似相を数時間又は一昼夜又は一日中、覚知する。心が似相に対して、一時間又はニ時間専注しても尚、干渉を受け…

『智慧の光』(3-13/14)<K氏依頼分>

【原稿P8】…もし、禅相が息の接触点において出現し、かつ安定しているならば、当該の禅相は、息の様でもあり、息は禅相の様でもあり、かつ、心かわ非常に自然にそれと緊密に繋がるならば、その時には息を忘れて、禅相に専注する事が出来る。この様に、注意力…

『智慧の光』(3-11/12)<K氏依頼分>

もし、禅相があなたの面前より遠くに、離れて出現したならば、それに注意を払ってはならない。と言うのもそれは消失する可能性があり、かつこの様な修行は安止定(apanā samādhi)に到達出来ないが故に。何故であるか?これは入出息念業処(を修習する時)の一つ…

『智慧の光』(3-9/10)<K氏依頼分>

禅相は “想“ から生じる。故に、禅相が出現する前の、異なる禅修行者による異なる想によって、異なる禅相が生じる、と言うのである。…………………………………………………… 修行する業処は皆同じ入出息念ではあるが、しかし、人それぞれの因により、異なる禅相が生じるのであ…

『智慧の光』(3-7/8)〈K氏依頼分〉

禅相がまさに出現しようかという時、多くの禅の修行者は、ある種の困難に出くわす。特に、息が非常に微細になり、それを察知する事が出来なくなる時、等において。。。………………………………………………………………もし、この様な現象が生起したならば、その直前、息を覚知し得…

パオ・サヤドー著《業》(2-8−1)(私家版)

脚注5=業力:《パッターナ》(Pttāna、《発趣論》とも訳される。)の中において、仏陀は、24種の縁(paccaya)を列挙している。その固有の潜在力(dhammaーsatti。sattiの意味は、本領、能力、潜在的エネルギー、力、潜在的力/影響力)により、諸々の縁は、全…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(50-8)(私家版“)

三、不浄の修習 …………………………………………………………………………“Vannasanthānagandheh, āsay‘okāsato tathā, Patikkūlāni kāye me, kunapāni dvīsolasa. “…………………… “この様な色彩、形状、臭い、所依処と外観、私の32個の(部分)は、(死体の如く)厭悪する。“ …………………………………………

『智慧の光』(3-6)<K氏依頼分>

ここにおいて、仏陀はあなたに以下の様に言う。ある同じ場所において、息の全体(全息)を、始めから終わりまで覚知し続ける事。あなたがこの様に修習する時、禅相は生起する可能性がある。。。……………………………… もし、この様であった時、注意力をすぐに禅相に向け…

『智慧の光』(3-5)(K氏依頼分)

【原稿P7】この段階において、あなたは入出息の長短に対して、覚知を育成しなければならない。ここで言う長短とは、寸法の事を言うのではなく、時間の長さを指している。一つ一つの、入出息の時間の長さを覚知する事を通して、あなたは入出息の時間がある時…

君は誰だ?話が違う!

繊細なバラ、ラビスゥ゙ェールが育って一番花か咲きました。よかった〜!と喜んでいましたら、今年新苗で購入しました デスタンス・ドラムス が二番花をつけました。。。……………………………………………………………………しかし、しかし、君は誰だ? ………………… デスタンス・ドラムス…

ラビスゥ゙ェール

精舎の庭にバラが咲きました。園芸下手な私としては上出来な、その名も《ラビスゥ゙ェール》。白に少し緑・ブルー・紫がかっていますので、ラピスラズリに因んだ名前でしようか? 最初に植えた場所が悪く、半枯れの所を日向に移植し直したら、元気になりまし…

自主的雨安居始めます

南伝仏教系サンガの今年の雨安居は7月21日からです。私、緬甸国パオ森林僧院所属のサヤレー、早めの雨安居・自主的雨安居、始めます。。。。自主的雨安居、宣言してもしなくても、どのみち独居の精舍住まい。私一人【無言の行】に沈潜しても、誰にも迷惑をか…

『智慧の光』(3-4)(K氏依頼分)

一回又は二回程の坐禅の後、もし、あなたが未だよく専注する事が出来ないと感じるならば、あなたは、《清浄道論》の中において提案されている所の、数息法を採用するべきである。この方法は、あなたが定力を育成するのに助力してくれる。あなたは、一回毎の…

パオ・サヤドー著《業》(2-7)(私家版)

無明(avijjā)とは何か?《清浄道論》…脚注6。(Visuddhimagga)では以下の様に説明する。“勝義上には存在しない所(paramatthatoavijjamānesu)の、女、男等に奔走し、【勝義上】存在する所(vijjamānesu)の、諸々の蘊等に奔走しない。故に、‘‘無明“と言う。“ ……

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(50-7)(私家版)

二、慈心の修習 “ Sukhī bhaveyyam niddukho, aham aiccam aham viya, Hitā ca me sukhī hontu, majjhattātha ca verino.“ “私が苦無く、常に楽しくあります様にと、願う! 私と同じ様に、私に利益する者、中立の者、怨敵の者が、皆、楽しくある様に願う! “…