南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(12-10)(私家版)

次に、戒師は以下の様に念誦する: 戒師: ”Tisaraṇena saddhiṃ pabbajjā dasasīlaṃ Dhammaṃ sādhukaṃ surakkhitaṃ katvā appamādena sampādetabbaṃ.” ”三帰依と出家10戒を、円満に受持した後、不放逸にして、努力し成就するべきである。” サーマナネラ: ”…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(12-9)(私家版)

”殺生から離れる事、 不与取(偸盗)から離れる事、 非梵行(邪淫)から離れる事、 虚妄語(嘘)から離れる事、 放逸の因となる諸々の酒類から離れる事、 非時食から離れる事、 舞踏、歌唱、音楽、演劇を見たり聞いたり する事から離れる事、 装飾とおしゃれ…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(12-8)(私家版)

uccāsayana mahāsayanā veramaṇī、 jātarūpa-rajata-paṭiggahaṇā veramanṇī、 imāni pabbajjā dasasikkhāpadāni samādiyāmi. Imāni pabbajjā dasasikkhāpadāni samādiyāmi. Imāni pabbajjā dasasikkhāpadāni samādiyāmi.” (12-9につづく) <願以此法布施…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(12-7)(私家版)

”Pāṇātipātā veramaṇī、 adinnādāna veramaṇī、 abrahmacariyā veramaṇī、 musāvādā veramaṇī、 surā-meraya-majja-pamādaṭṭhānā veramaṇī、 vikālabh ojanā veramaṇī、 nacca-gīta-vādina-visūka-dassanā veramaṇī、 mālāgandhavilepana-dhāraṇa-maṇḍaṇa- v…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(12-6)(私家版)

以上が、サーマネラになるための手順である。 ゴータマ仏陀の制定によると、どの様な人間であっても、サーマネラになった後、10戒を守るかどうか、その態度表明が明確な時も、明確でない時も、当人は、10戒を順守しなければならない、とする。 戒師が、サー…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(12-5)(私家版)

”間断法”で、帰依文を念ずる時、単語と単語の間は、(読む間を)空ける(句読点ほどの時間)。 連続して読み上げて、読む間合いを開けないのは、不可である。 しかし、”連貫法”で帰依文を念ずる時、単語は連続させて(一気に読んで)、間合いを置かない事。 …

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(12-4)(私家版)

Niggahitānta(連貫法): ”Buddhaṃ saraṇaṃ gacchāmi; Dhammaṃ saraṇaṃ gacchāmi; Saṅghaṃ saraṇaṃ gacchāmi. Dutiyampi Buddhaṃ saraṇaṃ gacchāmi; Dutiyampi Dhammaṃ saraṇaṃ gacchāmi; Dutiyampi Saṅghaṃ saraṇaṃ gacchāmi. Tatiyampi Buddhaṃ sar…

般若の独り言~PC調子悪い

PCの調子が悪いです。 なにやら、いらぬ宣伝の様な画面が色々出てきます。 それを消そうと、あれこれいじっている内に、肝心の、ブログ画面がどこかへ消え失せて・・・笑。 もう10年以上使っているPC。 <ウインドウズ7>搭載ですから、そろそろ換え時? そ…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(12-4)(私家版)

Makārānata(間断法) ”Buddham、 saraṇaṃ、 gacchāmi; Dhammam、 saraṇaṃ、 gacchāmi、 Saṅgham、 saraṇam、 gacchāmi. (12-5につづく) <願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(12-2)(私家版)

出家希望者が、上記の様な、パリ―語で三帰依とサーマネラ出家10戒を(三度)求めた後、以下の様に進行する: 戒師: ”Yamahaṃ vadāmi taṃ vadetha.” ”私が唱えるので、あなたも(その通りに)唱えなさい。” 出家希望者: ”Āma、bhante.” ”はい。尊者” (12…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(12-2)(私家版)

”尊者、私が三帰依を求める事と、出家の10戒を求める事を,、許可して下さい。 尊者が、私を受け入れて下さいました後に、私に戒を授けて下さい!” (三度誦する)。 出家希望者は、上記に述べた所の、パーリ語でもって 三帰依と、サーマネラ出家の10戒を授け…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(12-1)(私家版)

受戒の流れ ”Okāsa ahaṃ bhante、 tisaraṇena saddhiṃ pabbajjā dasasīlaṃ dhammaṃ yācāmi、 anuggahaṃ katvā sīlaṃ detha me、 bhante; Dutiyampi ahaṃ bhante tisaraṇena saddhiṃ pabbajjā dasasīlaṃ dhammaṃ yācāmi、 anuggahaṃ katvā sīlaṃ detha me、 …

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-11)(私家版)

触のパーリ語は「phassa」で、またすなわち、所縁、依処と心の、三つの集合、衝撃を表す。 触は、身体的な接触の意味ではなく、心の触を指している。 例えば、ある人がレモンを食しているのを見て、(当方も)つい、唾が流れる、のが触である。 レモン自体は…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-10)(私家版)

1、触(phassa) 触の特徴は、接触である。 作用は、衝撃。すなわち、目標をして心に衝撃せしめる事。 現起(現象)は、識。 依処と目標が集合して、(識が)生起する。 すなわち、六所縁が、六個の依処を衝撃する時、六識が生まれるのである。 故に、いわゆ…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-9)(私家版)

七遍一切心心所 触、受、想、思、一境性、名法命根、作意等の7個の心所は、すべて、89種類の心と相応する。 すなわち、89種類の、すべての心は、必ず、この7個の、心所を擁している。 故に、遍一切心心所と呼ぶ。 (4-10につづく) <願以此法布施功徳、早日…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-8)(私家版)

第一句と第二句は、心(心所を含む)の重要性を説明している。 因果法則の下において、心は、非常に重要である。 一切の口業と身業は、今ここの心によって主導される。 もし、今ここの心が善であるならば、口業と身業もまた、善である; 今ここの心が、もし…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-7)(私家版)

心の重要性について(ここでは、意とは、心と心所を指す)、仏陀は《法句経》の第一章で、以下の様に言う: 諸法意先導、意主意造作。 若以汚染意、或語或行業、 是則苦随彼、如輪随獣足。 諸法意先導、意主意造作。 若以清浄意、或語或行業、 是則楽随彼、…

般若の独り言~vipassanāとは何か

先日、タイ在住の知人と、<LINE電話> しました (国際電話が無料なんて、便利な世の中になり ましたね~笑)。 彼は、安般念(出入息念)の修行をしていて、 「サヤレー、vipassanā とは何ですか?」 と聞いてきました。 それで、パオ・メッソドの説明をして差し上げま</line電話>…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-6)(私家版)

実際、貪・瞋・痴、不貪・不瞋・不痴は、みな、心所である。 心所が貪と相応すると、即、貪心になる; 智慧と相応すると、智慧相応一心となる。 故に、心所は重要である。 というのも、心王の作用は、ただ目標を識知するだけであるが; 心所は、心をして、善…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-5)(私家版)

車の部品は、心所の様である。 (車は)部品がないと、前に進めない。 同様に、心もまた、心所の支えがないならば、全面的に目標を識知する事ができない。 心は、水とも、例えられる。 水は透明であるが、赤い染料を投げ入れたならば、赤色に変わる; 黒い染…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-4)(私家版)

4、心と同じ一個の依処を擁する: 舌識は、「味」を所縁として取り、舌根または舌浄色に依って、生起する。それに相応する所の7個の心所もまた、舌根に依って生起する。 心は、国王の様であり、心所は臣下の様である。 国王は唯一、一人であるが、臣下は、多…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-3)(私家版)

2、心と同時に滅する: 舌識が滅する時、それに相応する7個の心所もまた、同時に滅し去る。 3、心と同一の目標を縁に取る: 心路全体ーー五門転向、舌識、領受、推度、確定、速行心等々はみな、「味」を所縁として取るが、それと相応する心所もまた、必ず「…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-2)(私家版)

心所の特徴 心所の四個の特徴とは: 1、心と共に生じる: 心は、単独では生起できない。 心は、必ず、心所と相応して(生起する)。 舌門心路過程を例にとると、7個の心所が、舌識と同時に生起する。 まさに、(心所は)心と同時に、生起するのである。 (4-…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-1)(私家版)

第二章 心所の概要 究極諦は、合計四個ある。 すなわち: 心、心所、色法、涅槃。 これから、二番目の究極諦である所の、 「心所」に関して、概要を述べる。 (4-2につづく) <願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(11-17)(私家版)

袈裟を着用する時、出家希望者は、衣に関して、以下の様に、如理に省み、思考しなければならない: (この袈裟は)ただ寒さと暑さを防ぐ為、虻、蚊などの虫、爬虫類による接触から生じる悩みを防ぐ為、恥ずかしい所を隠す為(に着用する)。 もし、出家希望…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(11-16)(私家版)

”完全に、流転の苦しみから出離し、涅槃を証悟する為に、尊者は、慈みと憐憫の心でもって、その袈裟を下さった後、私を度して、出家させて下さい; 二回目、完全に・・・出家させて下さい; 三回目、完全に・・・出家させて下さい。” 出家希望者が、パーリ語…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(11-15)(私家版)

その後、出家希望者は、袈裟を戒師に渡し、(パーリ語でもって)以下の様に念誦する: ”Sabba dukkha nissaraṇa nibbāna sacchikaraṇatthāya imaṃ kāsāvaṃ gahetvā pabbājetha maṃ bhante、 anukampaṃ upādāya; Dutiyampi Sabba dukkha nissaraṇa nibbāna s…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(11-14)(私家版)

”Okasa; ahaṃ bhante、 pabbajjaṃ yācāmi; Dutiyampi ahaṃ bhante、 pabbajjaṃ yācāmi; Tatiyampi ahaṃ bhante、 pabbajjaṃ yācāmi.” ”尊者、 私が、出家を願い出る事を、 許可して下さい。”(三度復唱)。 (11-15につづく) <願以此法布施功徳、早日証…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(11-13)(私家版)

剃髪が終了し、髭を剃った後、出家希望者は、沐浴して身体を洗うべきである。石鹸を用いて、俗垢を落とす; もし、彼が自分で洗う事ができるならば、(自分で洗う事を)許可しなければならない。 出家希望者は、沐浴した後、界場に到る。 もし、その場に父母…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(11-12)(私家版)

この様に、頭髪の不浄を、解説しなければならない。 同様の方法でもって、その他の四個の部分を解説する: 体毛、爪、歯と皮膚の不浄である。 この時の教導は、戒子の心の中において、深い深い烙印を、押すことになる。 累積した生において、この禅法を修習…