南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(27-4)(私家版)

多くの比丘は肩袈裟を使用する。肩袈裟はマフラーの様な形に作製しなければならない。ジャケットの様な形に作製してはならない。。。。 仏陀は言う:”Na kañcukam dhāretabbam” (ジャケットを持ってはならない。)。。……… ここで言う所の ”kañcuka” は、ジャ…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(27-3)(私家版)

比丘の三衣は、5本又は7本に裁断されなければならない。その後て、一つに纏まる様に縫う。もし布地が足りなくて、三衣にずるべく裁断出来ない場合は、それを裁断して後、一枚又は二枚を、作製してもよい。裁断を経ていない袈裟は、不如法である。新しい布地…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(27-2-1)(私家版)

<注1>善至張手(sugatavidatthi):即ち、手のひらを開いた後、親指から小指まで(又は中指)の両端の長さ。。

『自分という壁』

大愚元勝和尚著『自分という壁』を読みました。。。。 飛ばし読みですが、感想を少々。。。。。 基本的に、とてもよい本だと思います。。仏教では、貪・瞋・痴は煩悩であり、苦しみを減らし、よりよく生きるには、それを断つべし、と言いますが、その根拠を…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(27-2)(私家版)

袈裟の寸法 すべての上衣の寸法は、仏陀の袈裟の寸法を超えてはならない。仏陀の袈裟の寸法は、善至張手<注1>の九つの手の幅で、長さは善至張手の六つの手の幅を超えてはならない。善至張手の長さは、建築師の肘の長さの一個半(27インチ)に相当する。仏…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(27-1)(私家版)

【着衣に関する注意点】 如来が、比丘が着てもよいと、許可した所の袈裟は、九種に分類される。その内、主要な三種は、三衣と呼ばれる。それぞれ: 下衣(antaravāsaka):内衣とも言う。 上衣(uttarāsanga):身体上部に着用する衣。 サンガーティ(sanghāti):…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(26-16)(私家版)

4.“Supaticchanno antaraghare nisīdissāmīti sikkhā karanīyā“ ……… “ ‘私は衣を正しく着用して俗人の家に座る‘ を学ばなければならない。“ ………… 《律蔵》義注に言う:僧人が(俗人の家に入って)座る時、首から頭、腕から両手、腿の一番太い所から(下の)二…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(26-15)(私家版)

上記の段は、仏陀が開示した所のvattakhandaka《律蔵・小品・儀法建度》から引用したものである。。。 紐は衣を着用した後に結ぶものである事を知らなければならないが、衣を着用する前に結んでも、それが絶対に不可、と言う事はない。ただ、後で結ぶ方が簡…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(26-14)(私家版)

“Timandalam paticchādentena parimandalam nivāsetvā kāyabandhanam bandhitvā sagunam katvā sanghātiyo pārupitvā ganthikam pstimuñcitvā dhovitvā pattam gahetvā sādhukam ataramānena gāmo pavisitabbo.“ ☆願常遇智者 直至証涅槃!

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(26-12/13)(私家版)

“俗人の間、俗人の家に行くとき、紐、ベルトをしっかり結ぶ。。。 上衣の上の端で、首を覆う。次に、衣の端の二つの角をきちんと揃え、その後に巻き上げ(筒状にする)、身体を包む。巻く時は、腰の側面に至るまで巻く。“ 義注は、その文頭のはじめに、如何に…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(26-11)(私家版)

3.“Supaticchanno antaraghare gamissāmīti sikkhā karanīyā.“ “‘私は正しく袈裟を着用して俗(人の)家の間を行く‘ のを学ばなければならない。“……… 《律蔵》は言う: “Ganthikam patimuñcitvā anuvātantena gīvam paticchādetvā ubbo kamnne samam katvā p…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(26-10)(私家版)

”Jānumandalato hetthā caturangulamattam otāretvā anolambetvā parimandalameva pārupitabbam. ”私が上衣を着用する時は、下の端の縁は整えておかねばならない。下側は、膝下四本分の指の幅を覆う事。” 上記の方法で、上衣を着用する。(立った時)上衣は下…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(26-9)(私家版)

2.”Parimandalam pārupissāmīti sikhā karaniyā.” ”私はよく整えて上衣を着用する。” 上衣を着用する時、上衣の下端の縁は、整えておかねばならない。サリー(sari、インドの服飾)の様に、前後に高低をつけてはならない。どの方角から見ても、下端の縁は、…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(26-8)(私家版)

仏陀は、下衣は、一枚だけ身に付ける様にと規定した。下衣を二枚着用したなら、不如法である。身体に欠陥のある者は、下衣を二枚着用しても構わないが、もし、二枚着用するのであれば、二枚重ねてから着用する。(《普端厳・衆学法・第一品》注より抜粋)

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(26-7)(私家版)

”Anto vā ekam kāsāvam tathā nivāsetvā bahi aparam nivāsenti, sabbam na vattati.Gilāno pana anto kāsāvassa ovamikam dasasetvā aparam upari nivāsetum lubhati.Agilaāena dve nivāsentena sagunam katvā nivāsetabbāni.”

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(26-6)(私家版)

上記の様な方法で着衣をする為には、幅の広い下衣を準備しなければならない。その寸法は、4フィート長さ(シンガラ語はriyan、パーリ語はhattha。1フィート=18インチ)で、幅は、2.5フィート。。。。。 もし、この様に準備できないのであれぱ、2フィートでも…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(26-5)(私家版)

”Evam nivāsentassa pana nivāsanam panānikam vattati. Tatridam pamānamーdīgato mutthipañcakam, tiriyam addhateyyahattham. Tādisassa pana alābhe tiriyam dvihattapamānampi vattati.“ (Samantapāsādikā)。。。。。。 【既報の通り、d m n t 等の上下…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(26-4-1)(私家版)

<注1>シンガラ語では andana。

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(26-4)(私家版)

《律蔵》義注では、以下の様に言う。。。 下衣(antaravāsaka)<注1>を着用する時、上部においては臍は覆われなければならない。下部においては膝の下方から数えて、指八本分の幅(8 angula)の所まで、覆われなければならない。上の縁、下方の裾は(並行にな…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(26-3)(私家版)

“Uddham nābhimandalam adho jānumandalam paticchādentena jānumandalassa hettihā janaghathikato patthāya atthaangulaattam nivāsanam otāretvā nivāsetabham.“

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(26-2)(私家版)

着衣に関する学処は合計四条である:1.“Parimandalam nivāsessāmīti sikkhā karanīyā“ “ ‘私は、下衣をば、しっかり整えて着る事‘ を学ばなければならない。“ 下衣は、しっかり整えて着る事を、習慣化する事。下衣の裾は、(地面に)平行である事。高低揃わ…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(26-1)(私家版)

着衣 仏法において、(衣や袈裟を)着る事と被る・纏うという、この二つの事柄は、特に重要である。。。 着衣に熟練しない僧人は、一生の内において、不断に破戒する。。。 この事において、非常に慎重で、注意深い人であっても、何日かをかけて、(如何にして)…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(25-6)(私家版)

サーマネラは、もしかしたらば、一度に多くの条の処罰事に違反するかも知れない。一つ一つの条毎に、戒律を清浄にするのは、時には困難を伴う。故にすべての、違反した所の戒条に対して、ただ一度だけ処罰義務を与えて、これを相殺する事は可能てある。。。 …

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(25-5)(私家版)

弟子が仏陀に問うた “もしサーマネラが、‘‘処罰相当事‘ の前5条(例えば比丘の所得なく等)に違反したならば、その破戒者にどの様な処罰を与えますか?“ ………………… 仏陀は、“Anujānāmi, bhikkhave, āvarana katunti“ 即ち遮を以て懲戒となす、と規定した。。。 …

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(25-4)(私家版)

サーマネラは、破戒を行った後、罪を懺する環境にない為、唯一、処罰を通してのみ、戒律の清浄を回復する事ができる。。。 改めて、受戒はしたものの、しかし、処罰がないのであるならば、破戒者の戒律は清浄にする事が出来ない。。。。。。。。。。 ひとた…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(25-3)(私家版)

上に述べた五種の行為に、サーマネラ十戒の、後ろの五条の学処(非時食等)を加えたものは、”十種の処罰事”と呼ばれる。サーマネラは、ひとたびこれに違反したならば、処罰される。この十条は、処罰するのを原則とする為、故に”十種の処罰事”と呼ばれる。サー…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(25-2)(私家版)

”比丘たちよ。。。。 私は、五支を具足するサーマネラに処罰を行う事を許す。。。。 諸々の比丘が、所得なくする樣に尽力し、諸々の比丘が不利になる樣に尽力し、諸々の比丘の住まいが、なくなる樣に尽力し、比丘を悪口し罵しり、比丘と比丘を分裂させる(サ…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(25-1-1)(私家版)

<注1>《律蔵・大品・大篇》より抜粋。

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(25-1)(私家版)

十種の処罰事………………………………………………… ”Anujānāmi, bhikkhave, pañcahangehi samannāg-arassa sāmanerassa dandakammam kātum, Bhikkhūnam alābhāya parisakkati, Bhikkhūnam anatthāya parisakkati, bhikkūnam, avāsāya parisakkati, bhikkūnam akkosati, parib…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(24-7)(私家版)

もしサーマネラが、仏・法・僧(サンガ)と、己の導師及び戒師を誹謗するならば、彼に警告を発して、これを阻止しなければならない。。。。。。。。。。。。。。 もし、彼がそれによって悔い改めるならば、彼は処罰を受けた上で、再度、改めて帰依と十戒(の…