Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2022-01-01から1年間の記事一覧

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー42)(私家版)

ある日、彼が五神通を使って空を飛んでいたとき、下界のある村が何やら騒がしいのに気がついて、下に降りてみた。村人が言う:『燃灯仏が世に出たのです。もうすぐ我々の村に来ます。彼を歓迎するために、我々は、村のどこかしこも、奇麗にしなければなりま…

翻訳(中→日)<実用アビダルマ>(7ー41)(私家版)

スメダ(Sumedha)は、ゴータマの前世である。彼は、あらゆる苦難に苦しむ有情の、拠り所がないのをみて、悲心を起こし、阿羅漢道を証悟出来る(所のチャンスを)放棄して、菩薩道へと進んだ。彼は四大阿僧祇刧と十万大刧の以前、ヒマラヤに住んでいて、大部…

翻訳(中→日)<実用アビダルマ>(7ー40)(私家版)

この様に慰めても、彼はどうしても辛い心が、拭えない。あなたも一緒になって心が辛くなり、涙が溢れる。 このとき、始まりは悲の心であったものが、涙をあふれさすころには瞋の心に変わる。 すべての、憂具はみな瞋であり、故に、悲の心と、瞋の心は、区別…

翻訳(中→日)<実用アビダルマ>(7ー39)(私家版)

悲の特徴は、他人の苦痛を取り払ってやりたい、という欲望である。例えば、友人の子供が、事故に遭って死亡したとする。彼は非常に辛くて、あなたの所へ来て、悲しみを訴える。あなたは、悲心が生じて、彼の苦痛を取り払ってやりたい、と思い、彼に対して、…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー38)(私家版)

無量心所(2) 次に、25美心所の(中の)2個の無量心所について(説明する)。 それは、一切の有情を対象に取り、心をして十の方向の(全)世界へ向けて発散させる。(この心は)無量の潜在エネルギーを有しているため、故に無量、と呼ぶ。 通常、無量心…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー37)(私家版)

3.正断離:出世間道心と相応する遠離。この種の離は、完全に悪をなす(心の)傾向を根絶やしにする。というのも、道心は、已に煩悩を断じており、故に、もはや悪語、悪業、悪命などの煩悩を再起させる事はないが故に。文責:Pannyaーadhikaサヤレー(緬甸パ…

栗ご飯と渋皮煮

吹く風が、少しづつ爽やかになってきました。般若精舎の庭にあった大きな栗の木は、虫に食われて枯れましたので、この春、シニアセンターの方にお願いして、根本から切り倒してもらいました。 でも幸い、隣の空き地(袋地)の栗の木が今年も沢山の栗の実を成…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー36)(私家版)

この様な人は、生命がただ一回(一世)限りではない事を、知らないでいる。今、あなたが大蛇を殺して、結果、あなたは生き延びたとして、今生に受ける業、来世に受ける業と、無尽業を残す事になる。あなたは、大蛇を殺した結果、30年ほど長生き出来るかも…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー35)(私家版)

持戒の功徳は不思議である。刀を放棄した後、大蛇もまた、彼を解放したのである。もし、大蛇に絡みつかれたならば、大部分の人々は、自分の命を守る為に、間違いなく、大蛇を殺そうとするであろう。何故であるか?というのも、衆生は、(己の)命に執着して…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7―34)(私家版)

そのため、何とかしなければならない、と思った。しかし、〘私は、今日、不殺生戒を持するが故に、蛇を殺してはならない〙という考えが、再び出現した。最後、彼は本当に大蛇を殺してしまってはならないと考えて、刀を脇に放り投げた。文責:Pannyaーadhika…

翻訳(日→中)<実用アビダンマ>(7-33)(私家版)

彼は身に一振りの刀を持っていたので、それを使って大蛇を殺そうと思った。しかし、彼は突然:「私は今日五戒を受けたばかりではないか。大蛇を殺してはならない」と思い至った。これを受戒離という。しかし、彼は大蛇に強く絡まれたために、徐々に呼吸が困…

翻訳(中→日)実用アビダンマ(7-32)(私家版)

久しぶりに翻訳再開します。ぱーり語フォント未発見につき、しばらく普通のローマ字入力となります。 2、受戒離;受戒の後、悪行から遠く離れること。スリランカに、ある農夫がいて、比丘とともに五戒を受けた後、畑に戻って仕事をしていた。彼の牛がどこか…

一年たったえびす丸

えびす丸(トイプードル。雄。保護犬。現在三才3ヶ月。)、我が精舎に引き取られたのが、去年の9月9日。無事、一年が経ちました。トイプードルは、聡明で活発。先日は、洗濯物を入れておく大きなカゴの中に潜って何やらいたずらしていました。名前を、私が…

翻訳とりかかります

仏教書翻訳をお待ちの皆様へ 7、8月の余りの暑さ、また、新しく設置したノートパソコンの使い方がよく分からず、パ―リ語のフォントも見つからない(ダウンロード出来ない)為、翻訳を休んでいましたが、そろそろ再始動します。今しばらくお待ち下さい。サヤレ…

宗教は阿片か?

若い時に、マルクスの<資本論>か、何かの著書を読みましたら〘宗教は阿片である〙とありました。 例えば、階級社会の中にあって、自分が、極度の貧困に喘いでいるとして、その原因を、社会の構造、権力構造、富の分配の偏向(搾取構造)の中に求めないで、 …

原始仏教(パ―リ仏教)と大乗仏教

現代の仏教は、東南アジアで信奉されている原始仏教(パ―リ仏教、テ―ラワ―ダ)と、中国、台湾、韓国、日本で信奉されている大乗仏教があります。 歴史的、学問的には、大乗仏教経典は、ゴ―タマ仏陀涅槃後500年に出現したものであるとのこと……この見解は、主に…

仏教は科学か?

40年も前の事ですが、南アジアから、日本の大学に留学してきて、そのまま日本に住み着いて、仏教(テ―ラワ―ダ)の伝道を始めた僧侶がいます。 彼は〘仏教は科学である〙といい、それを聞いた私は、大変に嬉しかったものです。 といいますのも、私は子供の時…

超能力について

2000年前、キリストは、何人かの病人(ハンセン病、足萎え)を、〘悪魔よ、去れ!〙といいながら、癒す……即ち病気を治したと、聖書に書かれています。 超能力に関する仏教の立場は、超能力を他人に披露するのは、恥ずかしい事であるから、(たとえその様な能力…

仏陀はあなたを背負わない

山上徹也事件を契機に、連日、(旧)統一教会の献金(集金)の悪くどさが報道されています。 家庭が崩壊するほどに、赤の他人に、お金を差し出すことの異常さ、先方は最初から詐欺なのですから(主役や脇役がいる演技集団)、猜疑心の薄い人は、安々と騙されてし…

八正道

山上徹也事件を契機に、また再び、(旧)統一教会の霊感商法が問題になっています。 信者の財産を強奪する発想が、どこから来るのか、私には、さっぱり理解できません。 仏教では、八正道を言います。 初めてこの教えに接した時、 〘これをコツコツ真面目にや…

誰がサタンか?

山上徹也事件から一ヶ月、(旧)統一教会の教えが、少し漏れ聞こえて来ました。 自分の意に沿わない人間は、皆〘サタン〙だそうです。 これって幼稚じゃないですか? 子供の喧嘩<お前の母ちゃん出べそ>と同じレベル、笑。 私達の心は、善心もあれば、不善心…

吉祥経ー2

私は子供の頃から仏教書を読んでいましたが、しかし、では、仏教が真実、自分の人生を導く指針になり得るのかどうか、と言う命題は、なかなか解決できませんでした。 そんな時、大人になってからですが、パーリ経典にある<吉祥経>を読んで、目から鱗といい…

翻訳は夏休み

昨日、長年契約しているモデム通信会社に問い合わせしました所、私が契約しているモデムは、低レベルのもので、現在、翻訳作業に使用するため、仕事机の上にスタンバイしている所の、ノートパソコンとの相性が、大変に悪いそうです。相性の良い、高速のモデ…

分からない

子供の時に、禅宗の僧侶の書いた本(日本語)を読んでいますと、 〘長年修行してきて、何が分かつたかと言うと、何も分からない事が、分かった〙 とありました。 子供の頭に<???> 点灯です。笑。 さて、私は原始仏教が好きで、かれこれ40年、タイやミ…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(7-32)(私家版)未完

新しく設置したノートパソコンと、モデムとの相性悪く、入力に手間取るため、翻訳はしばらくお休みします。サヤレー。iPhone入力。

筏の喩

ノートパソコンで翻訳文をupしようとするのですが、上手く行ったり、行かなかったり。 翻訳文のupは、もうしばらくお待ち下さい。 さて、今日はゴータマ仏の教えの中の、 <筏の喩>について。 ゴータマ仏は言います… 〘あなたが、筏に乗って河を渡るとしょ…

翻訳(日→中)実用アビダンマ❨私家版❩

在家の役割(お布施について)

2年ほど前、台湾で、テーラワーダ(原始仏教)の在家信者(浄人、カピヤ)協会が設立されました。 主な目的は <出家比丘の227条戒律を学び、比丘に接する時、失礼のない様にする事>と <比丘に間違いがあった時に、諌める役割を果たす事>です。 もう40年…

毎日暑い

毎日暑いですね。 朝起きると、すでに空気がムワっとしているのは、東南アジアみたい…コロナで旅行できませんが、東南アジア行ったつもり! にはなれます。笑。 仏教の勉強のため、タイやミャンマーにいた頃が、懐かしです。 新しいノートパソコン、机の上に…

宗教は難しい

山上容疑者、大変悲しい人生ですね。 宗教はとても難しいと思います。 私は、子供の頃から仏教が好きで、でも、日本の仏教界が好きになれず、タイにテーラワーダを学びに行つたのは、30歳過ぎた頃です。 その後、仏教が少し分かった様な気がして、友達に、仏…