Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2022-01-01から1年間の記事一覧

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー7)(私家版)

それがたまたまにしか生起しないのは、因と縁がない為である。。。 正語を敢えて遠離しようとしないのであれば、正語は生起しない。 毒薬等の売買を意識的に遠離しないのであれば正命は生起しない。。。 また、3個の離心所は、色界心と無色界心などの広大心…

花鳥風月

子供の時からの疑問に、 <なぜ(悟りを得た)僧侶は、山奥に引っ込んで、花鳥風月を友に暮らすのか?> と言うものがあります。。。 最近少し分かる様になりました。。。 仏教で出家して修行して、多少とも心得を得た僧侶は、その(悟りの深い浅いの)程度…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー6)(私家版)

鶏を売って、それを持ち帰った人に屠殺させるのは、良い職業ではない。この様な職業に携わる事を邪命と言う。 三つの離心所の、それぞれの心が生起する原因は、(例えば)硬い決心でもって嘘をつく事から離れた時、それは、わざわざ心して、正業から遠離した…

禅病の今(神は死んだ)

2020年7月4日に当ブログにUPしました禅病に関する文章、<禅病を超えて>がいまだよく読まれています。 禅病に関心のある方、罹患されている方、私が思うより案外と、多いのかもしれません。 私が禅病に罹患した(最初に症状に気がついた)のは、2000年に緬…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー5)(私家版)

強い意志でもって身体による殺生、偸盗、邪淫というこの三種類の悪行を遠離して、正業を生起せしめること。強い意志でもって毒薬、麻薬、武器、奴隷の売買、及び屠殺された動物を他者に提供するなどの好ましくない職業から遠離すれば正命が生起する。文責:P…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー4)(私家版)

正語・正業・正命:この三個の離心所もまた、それぞれたまたまに生起するものである。強い意志を持って、嘘をついたり、悪口、おべんちゃらを言ったり、二枚舌を使ったりしない様にすれば、正語が生起する。文責:Pannyaーadhika Sayalay

戒名(法名)の誤解

先日、IT上のニュース(投稿意見)で、下の様なものがありました。 曰く【統一教会で、何千万とか献金させられて、家庭が崩壊したと主張する方々がいる。我が家は家庭崩壊したわけではないが、家族が亡くなった時、(伝統的な古い)お寺から戒名代として100…

1950年代の神戸の華僑

私が庵を結ぶ 般若精舎 には、結構、多くの生活用品があります(僧侶としては些か恥ずかしい位)。 関東にいた時に使っていた物や、こちら(九州)に越して来てから買った品物、出家してから後、「サヤレーのご不便のない様に」と言って、他所様からお布施し…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー3)(私家版)

慳の生起は、他人と財物を分け合う事に、我慢が出来ない時、生じるものである。嫉・慳の所縁は、同じものではない。 前者は他人の成功で、後者は己の成功である。 故に、両者が同時に生起する事はなく、それぞれ個別に生起する。過去になした悪業と、未だ成…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー2)(私家版)

嫉・慳・悪作(後悔): この三種類の心所の因は、瞋である。 個別にまた、たまたまに生起する。 個別に生起すると述べたその意味は、他人を嫉妬するとき、悪作(の心)が同時に生起することはない。 他人を嫉妬するときの所縁は、他人の成就・成功であり、…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー1)(私家版)

11の不定付随法 52個の心所の中おいて、11個の「不定付随法」と呼ばれるものがある。そう呼ばれる原因は、それが、それらと相応する所の心が、必ずや生起するとは限らないからである。残りの41種類に心所は、「定付随法」と呼ばれる。というのも、それら…

翻訳(日→中)<実用アビダンマ>(8ー5)(私家版)

25種類の美心心所の内、19種類は、通一切美心であり、3個の離心所「正語、正業、正命」、2個の無量心所「悲、喜」、1個の無痴心所、これはまた慧根、無痴、智慧とも呼ぶが、合計25個の美心所がある。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(8ー4)(私家版)

無痴はまた慧根または智慧と言う。 この智慧と言うものは、いくつかの、異なるレベルのものがある。 例えば、因果応報を信じる智慧; 経典を、理解する智慧; 善悪を分別する智慧; 無常、苦、無我を徹底的に知る智慧; 四聖諦を徹底的に知る智慧。 一切の有…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(8ー3)(私家版)

ひとたび、智慧の光が生起したならば、(修行者には)はっきりと色聚を見る事ができる。 ゆえに、智慧の作用とは光を付与する事、その結果、目標を明晰・明瞭にせしめるものである、と言える。 例えば、夜空に明るい満月が出ているとして、その後に黒い雲が…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(8ー2)(私家版)

出世間心の中において、慧心所は最も顕著であり、また、最も重要なものである。 智慧の作用は、(心に)智慧の光を付与する事であり、結果、心をして、目標がより鮮明になる。その光の光る様は、まるで(心の認識の対象である所の)目標を照らすランプの様で…

当該ブログの読者の皆様へ

いつも、当該ブログの拙訳と、たまにUPする所の、若干の雑文を、閲覧に来て頂き、ありがとうございます。 現在進行中の、<実用アビダンマ>の翻訳UPは、iPhone(アンドロイド)を使用しています。 予定しておりました【新規購入したノートPCによる入力】は…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(8ー1)(私家版)

無痴心所(1) 無痴の特徴は、究極法の自性の相をまるで熟練した弓矢の名手が、的を命中させるが如くに、徹底的に、如実知見する事である。 では、究極法の、自性の相とは何であるか? 無常、苦、無我である。 故に、無痴は、智慧と同じく、究極法の無常、…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー51)(私家版)

「喜」の特徴は、他人の成功に随喜すること、である。 作用は、他人の成功に対して嫉妬しないこと。 現起(現象)は、嫌悪の除去。 近因は、他人の成功を目の当たりにすること。 各種の善業の中において、随喜は一番実践しやすい。他人が善業を実践するのを見…

圧力鍋奇譚

一ヶ月ほど前、気候が急に涼しくなりましたので、<シチューが食べたいな>と思いましたが、圧力鍋がありません。 ジャガイモ、人参などの根菜類を速く柔らかくするには、圧力鍋がほしいところ。 実は以前、シ社の白い電気圧力鍋をもつていたのですが、コロ…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー50)(私家版)

例えば、木と根を共に抜き去った時の様に、その木に再生を願っても、実現出来ないのと同じである。これはロジック学の一種であって、大から小へ戻れないのは、人々への励ましであり、方便でもある。もし、菩薩道を修したいのであるならば、(その願を掛けた…

翻訳(中→日)<実用>アビダンマ(7ー50)(私家版)

例えば、木と根を共に抜き去った時の様に、木に再生を願っても、実現出来ないのと同じである。これは。ロジックの、一種であって、大から小へは、戻れないのは、人への励ましであり、方便でもある。もし、菩薩道を修したいのであるならば、(その願を掛けた…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー49)(私家版)

しかし、彼は、苦難の中の有情の、その拠り所のない様をみて、非常に強い悲心を起こした。そのため、阿羅漢になることを拒絶したのである。この種の悲心は、通常の悲心ではなく、これは Mahakaruuna(大悲心)なのである!未だ阿羅漢を証する前であるならば…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー48)(私家版)

スメダはなぜ、菩薩道へ進まんとする心を起こしたのであるか?スメダはその時、すでに五神通を具備していたし、観智については、行捨智まで到達していた。もし、仏陀が彼に説法したならば、一句の法語でもって、彼は阿羅漢を証することができたのである。文…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー47)(私家版)

彼女の発した願もまた偉大なものであった。Sumittaは後のアシヨーダラで、菩薩が菩薩行を実践するとき、彼女は大変な苦労をしたが、その原因はこの願と関係があった訳である。ある時は、菩薩が彼女を捨てた時もあったが、彼女は何ほども恨むことはなかった。…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー46)(私家版)

その結果、仏陀は彼が四大阿僧祇刧と十万大刧の後、ゴータマ仏陀即ち釈迦牟尼仏になる様を観ずる事が、出来た。Sumittaは、彼が発願したのを聞くと、【願わくば、この隠士が、彼の菩薩道を完成させて仏果を証するまで、生々世々、私が彼を支えられます様に】…

抱樸(ほうぼく)

東京の福祉団体に<もやい>という名前の組織があるのですが、北九州には、NPO<抱樸>というのがありまして、<抱樸>って、名前がいいなぁ、と思います。 NPO<抱樸>のHPを読みますと、<抱樸>は、老荘思想の言葉から来ているとのことです。 この団体の…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7−45)(私家版)

仏陀が近づいて来たので、スメダは非常に興奮した。 彼は、仏陀の全身が発光しており、また、32の荘厳な相が具足されているのを見て、即座に花を差し出して、弘願を発した。 『将来、私が四聖諦を理解出来た時、私はその他の人々もまた、四聖諦が理解出来る…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7−45)(私家版)

仏陀が近づいて来たので、スメダは非常に興奮した。彼は、仏陀の全身が発光していて、32の荘厳な相が具足しているのを見て、即座に花を、差し出して、弘願を発した。未完

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー44)(私家版)

とうとう、燃灯仏と、大勢の阿羅漢比丘たちがやって来た。しかし、スメダはいまだ、道路の掃除が、終わっていなかった。かくて、彼は、己の命を燃灯仏に差し出すことにした。彼は、まだ清掃の終わっていない泥道の上に覆い被さり、500人の阿羅漢比丘が、…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー43)(私家版)

スメダ隠士は、『燃灯仏』と聞くやいなや、全身に鳥肌が立った、何と嬉しいことよ!そして、自分も、燃灯仏を歓迎する所の、善業に参加したいと思った。村人は、彼に泥の道を掃除する様にと、言いつけた。彼には神通力があったので、村全体を綺麗にするのは…