Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

翻訳~安般念の修持法-11(本雅難陀尊者シリーズ2)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 4.2 第二禅の五自在 The Five Masteries of the Second Jhāna ①座禅・瞑想の始め、呼吸を知る事を保持する。その後以下の様に決定する: 「私は(五分間)初禅に入る」 ②(五分間が)過ぎたら、意門の禅相と五…

般若の独り言~人は四時間坐れるか?

本日、ブログの読者様より、「本雅難陀尊者は、四時間坐りなさい、と言うけれども、禅宗なら40分。なぜそれほど長く座らなければならないのか?」というコメントを頂きました。 彼にはコメント欄を利用し、基本的なお答えをしましたが(<安般念修持法‐9>コ…

翻訳~安般念の修持法‐11(本雅難陀尊者シリーズ2)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 4.2 第二禅の五自在 ①先に呼吸を知る事を保持し、その後に決意する: 「私は初禅に入る(五分間)」 ②(五分間が)過ぎた頃、意門の禅相と五禅支を調べる。 ③次に以下の様に思惟する: 「初禅には尋、伺禅支が…

翻訳~安般念の修持法‐10(本雅難陀尊者シリーズ2)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 4、第二禅 The Second Jhāna 4.1 第二禅の入り方と、入定の評定 How to Attain the Second Jhāna? ①第二禅に入ろうとする禅修行者は、先に呼吸を知る事を保持する(五分間)。 ②その後に、以下の様に決意(…

翻訳~安般念の修持法-9(本雅難陀尊者シリーズ2)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 3.3 初禅の五自在 ①先に必ず、微細な息を知る事を保持する(五分間)。 ②その後に、以下の様に決意(作意)する: 「私は初禅に入る(二時間)」 その後に、禅相を知る事を、継続して保持する。 ③(+所定の)…

翻訳~安般念の修持法-8(本雅難陀尊者シリーズ2)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 3、初禅と五自在 3.1 初禅の入り方 How to Attain the First Jhāna? ①各々の禅修行者が、(一炷の座禅・瞑想を)始める時、先に、必ず、微細な息を知る事を保持する(五分前後)。 ②その後に以下の様に決意…

般若の独り言~本雅難陀尊者法話 in 台湾

既出の通り、私は2月、3月に台湾(嘉義法雨道場&苗栗法華寺)で、本雅難陀尊者のリトリートを受けてきました。 毎日のリトリートの、夜8時からは法話があります。 ある日の本雅難陀尊者の法話。 『みなさん・・・なぜ緬甸を含め、世界中に、この様な、間違…

翻訳~安般念の修持法-7(本雅難陀尊者シリーズ2)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 2.4 間違った例 ①ある人がインタビューに来たので、聞いてみた: 「あなたは五禅支を見つける事ができましたか?」 彼は言う「私は禅相を、下方に移しました」 これは間違いである。 私は彼に、五禅支を調べる…

翻訳~安般念の修持法-6(本雅難陀尊者シリーズ2)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 2.3 五禅支を調べる順序 How to Discern the Five Jhāna Faceors 禅相を知る事を、少なくとも一時間保持したならば、心は意門の禅相と五禅支をしなければならない。禅修行者は、個別の、五つの禅支の名前と、…

翻訳~安般念の修持法-5(本雅難陀尊者シリーズ2)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 2、五禅支 Five Jhāna Factors 2.1 五禅支の調べ方 How to Discern the Five Jhāna Factors? ①禅修行者は、先に、呼吸を知る様に修習する(五分間)。 その後に「私は禅相を知る事を保持する」と決意(作意…

翻訳~安般念の修持法-4(本雅難陀尊者シリーズ2)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> ⑥最初の一回目、禅相を調べる事ができなくても問題はない。 心は、再度、鼻孔周囲の禅相に戻ってきて、それを知る事を保持する。 半時間の後、もう一度、すなわち、二回目、「意門の禅相」を調べる決意をする。 …

翻訳~安般念の修持法-3(本雅難陀尊者シリーズ2)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> ④心は、鼻孔の周囲の禅相を知る事を保持する(+様にする)。 その後に、注意力を意門に転ずる。 あなたは(+そこに)、もう一つ別の禅相(+がある事)に気が付くであろう。 その禅相の真ん中、周囲が、どの様…

翻訳~安般念の修持法-2(本雅難陀尊者シリーズ2)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 1.2 意門の禅相の調べ方 How to Discerm Nimitta in the Heart Base ①始め、呼吸を知る修習をする(五分間前後)。この時、もし、禅相が出現するならば(+その修習は)正しい。しかし、禅相が出現している事…

翻訳~安般念の修持法-1(本雅難陀尊者シリーズ2)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 安般念の修持法 THE METHOD OF DEVELOPING ĀNĀPĀNASATI 2017年11月11日改定 本雅難陀尊者 Ven. U Puññānanda 1、意門(有分透明界)の禅相 Nimitta in the Heart Base 1.1 安般念の修法 ①呼吸を知るという段…

翻訳~安般念入門ー12(本雅難陀尊者シリーズ1)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 2.3.4 初心者は禅相に対してどの様に対応するのか? What Should the Beginners Do With the Nimitta? (+禅修行者は禅相を)知っているが、しかしそれに対応しない事。 Know the nimitta is there but iqn…

般若の独り言~小ヨルカ(チューラ・ソータパナ)について

パオ森林僧院では、修行に成功した小ヨルカ(小ヨルカ聖者、チューラ・ソータパナ)が大勢いる、と言われています。では、小ヨルカとは何か? 以前、ブログの読者から質問されても、私もよく分かりませんでした・・・私が、小ヨルカでないのは確かです(笑)…

般若の独り言~修行は続く

既出の通り、2月、3月と、台湾の法雨道場で、本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)による、パオ・メソッドのリトリートを受けてきました。 私が、パオ・モーラミャインの本山で、二年半ほど修行したのは、もう18年前の事になりますが、この時、余りに頑張り…

翻訳~安般念入門―11(本雅難陀尊者シリーズ1)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 2.4 初心者の遭遇する問題 2.4.1 禅の修習において何故専注しえないのか? Why Can't Beginners Concentrate Easily During Meditationg? 修行を始めたばかりの禅修行者は、余りに多くの事柄を考えるの…

翻訳~安般念入門―10(本雅難陀尊者シリーズ1)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 禅修行者の修習が、第四段階まで進んだ時、もし、微細な息がなくなったとしても、それを態々探したり、微細な息をコントロール(制御)したりしてはならない。 この様にすれば、定力は減退するが故に。 この様な場…

翻訳~安般念入門―9(本雅難陀尊者シリーズ1)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> この段階において、息を、鼻孔から離れた場所で気づく、知る様にするのは、間違いである。 この様にすれば、禅相は、鼻孔の前に近づく事がないので、鼻孔の前において、息と結合する事がない; 故に、鼻と上唇の…

翻訳~安般念入門―8(本雅難陀尊者シリーズ1)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 4、微息 Subtle Breath もし、禅修行者が、すでに上述の三つの段階の修習に成功して、第四段階に行きたいと思うならば、彼は第一段階(約10分)、第二段階(約10分)、第三段階(約10分)を修習しなければならな…

翻訳~安般念入門―7(本雅難陀尊者シリーズ1)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 3、全息 Whole breath もし、上述の二つの段階が成功したならば、第三段階に進むーー全息である:呼吸の開始から終わりまでのすべてを明確に知る事。しかしそれ(=呼吸)がどこへ行ったのかを、考えてはならない…

翻訳~安般念入門―6(本雅難陀尊者シリーズ1)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 2、長短息 Long and Short Breath もし「呼吸を知る」という修習を半時間、45分の長さも実践できない時、禅修行者は「長短息」を修習する段階に到達したと言える。 長短息とは:長息ーーゆっくりとして長い息; …

翻訳~安般念入門―5(本雅難陀尊者シリーズ1)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 間違いの例 Examples of Mistakes ①ある種の禅修行者は、彼が知っているのは、呼吸の推進する感覚であったりする。 というのも、彼が注意を向けるのは、鼻孔の周囲の、速い速度の推進力であるが故に。 しかし、彼…

翻訳~安般念入門―4(本雅難陀尊者シリーズ1)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 2.2 呼吸に専注する四個の方法 ①呼吸を知るーー観息 Knowing the Breath もし、安般念を修習したいというのであれば、まずは、自然な呼吸(入出息)を知る事ができれば、それで充分である。 修習を始めるその最初…

翻訳~安般念入門―3(本雅難陀尊者シリーズ1)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 2.1 禅修の環境と姿勢 まず、《大念処經》において、以下の様に言う。 座禅・瞑想する者は、森林に住み、静かな場所を選び、また木の下に行くべきである、と。 というのも、禅の修行を始めたばかりの初心者にとっ…

翻訳~安般念入門―2(本雅難陀尊者シリーズ1)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 2、安般念の修法(初心者) 止禅には40個の業処があるが、しかし、我々は主に、安般念(入出息念)でもって、禅修の修行を開始したいと思う。 というのも、非常に多くの禅の修行者が、過去世において、すでに安…

翻訳~安般念入門―1(本雅難陀尊者シリーズ1)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 安般念入門 MEDITATION ON ĀNĀPĀNASATIーELEMENTARY 2019年11月11日改定 著者 本雅難陀尊者 (Ven. U Puññānanda) 1、禅の修法概説 禅の修習は、仏教の内において、二種類の方法がある。 一つは止禅で、一つは…

般若の独り言~<安般念入門>等の翻訳をします

既出の通り、2月と3月にかけて、台湾で Ven. U Puññānanda尊者 のパオ・メソッド・リトリートに参加して来ました。 その時に頂きました《安般念入門》(中国語版)の小冊子(A4、合計18頁)と《本雅難陀禅師海外(アメリカ)法話集(第一集)》(同)(A4…

般若の独り言~台湾リトリートご報告

2月23日より一週間、続いて3月2日より一週間、それぞれ嘉義法雨道場と苗栗法華寺の台湾パオ・メソッド・リトリートに参加して、3月11日夜、無事、帰国しました(指導者は Ven. U Puññānanda禅師。参加者は各々の寺院で、100名前後。満員御礼のため、申し込…