Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

翻訳『親知実見』#27-8

次に、あなたの、二番目の問いに答えようと思う。 上座部仏教の伝統によると、二種類の業処(kammaṭṭhāna)がある: それはすなわち、応用業処(pārihāriya-kammaṭṭhāna)と一切処業処(sabbatthaka-kammaṭṭhāna)である。 応用業処とは、禅修行者各人が、観…

翻訳『親知実見』#27-7

苦聖諦とはすなわち、五取蘊の事であり、苦集聖諦とはすなわち、縁起であり、この二者は、合わせて諸行の法(saṅkhāra)と言い、それらは観智の所縁である。 異なる観智の段階において、あなたは、これらの行法を無常(anicca)・苦(dukkha)・無我(anatta…

翻訳『親知実見』#27-6

上記に含まれる意味とは、すなわち、禅修行者は、異なる段階の観智を通り、かつ縁起を了知しないのであれば、輪廻を解脱する事はできない、という事である。 仏陀は《増支部・外道依処等経》において、以下の様に言う: 「比庫たちよ。 何が苦集聖諦(dukkha…

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing#27-5

これらの五取蘊はみな、苦諦法(dukkhasaccadhammā)、すなわち、苦聖諦の法である。それらに対して、この様に理解しなければならない。 仏陀は《長部・大因縁經》において、以下の様に言う: 「アーナンダ、この縁起というものは奥が深く、奥の深い相を具有…

翻訳『親知実見』#27-4

問2-2:第四禅に到達した後、なぜ、我々は、直接五蘊を観照して、それらの無常・苦・無我の本質を透視し、涅槃を証悟しようとしないのか? 涅槃を証悟する前、我々はなぜ、32身分、白骨想、白遍、四界差別、色業処、名業処、縁起と観禅を修行しなければなら…

翻訳『親知実見』#27-3

精進が強すぎる時、それは、心をして躁動不安にならしめて、その結果、その他の諸々の根が弱くなり、かつ、適切に運用するのが難しくなる。念が弱くなる時、あなたは、何事も実践できなくなる、というのも、あなたは呼吸に専注する事が出来ないし、呼吸を識…

翻訳『親知実見』#27-2

初心者は、強くて力のある五根を育成する様チャレンジするべきである: 彼らの、入出息念への信念は、充分に強くあるべきであり、呼吸を明晰に覚知する為の努力は、充分に強くあるべきであり、呼吸への専念は、充分に強くあるべきであり、呼吸への専注もまた…

翻訳『親知実見』#27-1

問答(二) 問2-1:初心者は、如何にして定根と慧根をバランスすればよいのか?如何にして入出息念でもって智慧を修行するのか? 答2-1:一回目の法話の中において、我々は、すでに、五根をバランスする方法を述べたが、しかし、ここにおいてもまた、再度簡潔…

般若の独り言~上には上

本日、ITのニュースを見ていましたら、ののかちゃんという、2歳11か月の女の子が、歌でCDデビューしたとの事・・・歌っているのは『犬のおまわりさん』などの童謡。 う~~ん、以前、医師でピアニスト、という方のニュースを見たことがありますし、世の中、…

翻訳『親知実見』#26-1

<#26-1>は中国語原文P107~P121までの、脚注の翻訳です。 <注110>=色遍の門は《大般涅槃経》《勝処經》(A. 8.65)、《法集[論]義註・勝処論》(Dhs.A. 204-246)に記載されている。不浄と(我)空の門は《大念処經・身随観》に記載されている。空の…

般若の独り言~ピンクのマスク

なんだかなぁ・・・ 今日の、ITの夕刊のニュースに、マスクのマナーとして、 マスク・濃いピンク・ダメ、薄いピンク・OK、 黒いスーツに黒いマスクOK、 白いシャツに黒いマスク・ダメって・・・ もうかれこれ一年以上、ほぼ自宅監禁状態で、その上、マスクの…

般若の独り言~スリング

ペキニーズのオハナが我が精舎に来てから、もう10年経ちました(保護犬で、推定15歳)。 今年の冬はとても寒くて、オハナは日の当たる二階で、蒲団にくるまれてヌクヌクしていたのですが、好事魔多し・・・あまりにのんびりしたせいで、オハナの後ろ足がめっ…

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing #25-5

如何にして非想非非想処定を修習するか 四番目の無色禅は、非想非非想処定と言う。 この様に呼ぶのは、このジャーナの中において、「想」が極めて微細であるからである。 実際は、このジャーナの中の、すべての名法は皆極めて微細である; 故に、同様に、以…

般若の独り言~脊髄反応の人

物事をよく考えないで、他人の言動に、何でもかんでも反論したり、即反発して、荒っぽい行動を取る人の事を、 <脊髄反応の人>というらしいです。 先日、台湾出身の比丘尼さんと、電話でお話(北京語)をしていて、彼女が 『Babufaって知っている?』と、私…

翻訳『親知実見』#25-4

如何にして無所有処定を修習するか 三番目の無色禅は、無所有処定と言う。その定の所縁は識無辺処定の対象ーー空無辺処禅心ーーの不存在である。 無所有処定を修習する為、あなたは、無辺処定の欠点を思惟しなければならない; それは、空無辺処定を近い敵と…

翻訳『親知実見』#25-3

如何にして識無辺処定を修習するか 二番目の無色禅は、識無辺処定という。 この定の所縁は、無辺虚空を対象とする無遍処禅心(Ākāsānañcāyatana citta)である。 識無辺処定を修習する為、あなたは空無辺処定の欠点を思惟しなければならない; それは色界第…

般若の独り言~三年日記

去年の年末に、三年日記帳を購入しました。 子供の時に、夏休みの宿題ではない、自発的に日記を書いた事はありますが、 「誰々が嫌い」とか 「誰々に意地悪された」とか、 ネガティブな事を書いている内に、自分でも嫌になって、一か月程で挫折するのが、常…

般若の独り言~仏教は難しい

今私は毎日、パオ・セヤドーの著書 『親知実見』 (Knowing and Seeing) を翻訳していますが、疲れると 『生活と修行の為のアビダンマ』(中国語版) という本を、気分転換に、手に取って読みます。 この本の中に、 【(高僧であっても)仏教は説明するのが…

翻訳『親知実見』#25-2

如何にして空無辺処定を修習するか 四無色禅を修行する為、あなたは、先に物質の過患を思惟しなければならない。 人間の身体は、父母の精卵が結合して生じたものであり、それは、所生身(karajakāya)と呼ぶ。 所生身を擁している為に、刀、槍、弾丸などの武…

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing #25-1

四無色禅 あなたがすでに十遍の、一つひとつの遍でもって、四種類のジャーナを成就した後であれば、あなたは、四無色処と呼ばれる所の四無色禅(arūpa-jhāna)を修行することができる。 それらは: 1、空無辺処(Ākāsānañcāyatana) 2、識無辺処(Viññāṇañāy…

翻訳『親知実見』#24-3

如何にして水遍を修習するか 水遍を修行する為に、あなたは、鉢の中にある水、または桶の中にある水、または井戸の中の純潔で透明な水を用いることができる。 水の概念に対して「水、水」と専注する。 取相に成功するまで、地遍の様にそれを修習する。 如何…

翻訳『親知実見』#24-2

如何にして地遍を修習するか 地遍を修習する為に、あなたは黎明の天空の様な赤褐色で、木の枝、石ころ、または木の葉の落ちていない平地を探し、木の枝またはその他の道具でもって、直径約30cmの円形を描く。 これが、すなわち、あなたが禅修行する為の所縁…

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing #24-1

如何にしてその他の色遍を修行するか もし、あなたがすでに、外在する骨格の白い色を通して、白遍を修行して、第四禅を証得しているのならば、あなたは、外在する頭髪でもって、青遍を修習することができ、外在する脂肪または尿でもって、黄遍を修習すること…

MM様へ、二回目の呼びかけ

MM様 本日(2月11日)頂きました、MMさんからの、 二回目のコメントに<(sayalay)至急連絡下さい> とありますが、MMさんのメルアドが分かりません。 【MMさん、あなたのメルアドを、 コメント欄に投稿願います】。 Pañña-adhika Sayalay。。

般若の独り言~自己肯定感の低い人

本日、ITのニュースを読んでいましたら、 「自己肯定感の低い人」向けの本が出ている、 という記事がありました。 私は、幼い時に、台湾人の母が(父も台湾人)、日本が嫌になったのか、父と諍いがあったのか、台湾に戻ってしまい、その後、10歳くらいの時に…

MMさん、メルアド下さい

MM様 本日(2月10日)に、私の過去のブログ(2020年6月2日付)《禅病の反省》のコメント欄にコメントを頂いた MMさん。 コメント欄にメルアドを書いて、もう一度投稿して下さい。 Pañña-adhika Sayalay

翻訳『親知実見』#23-6

もし、あなたが、あなたの過去世において、現在仏または過去仏の教えの下において、白遍を修習した事があるならば、それはすなわち、あなたに、白遍の巴拉密(pāramī)があるという事であるが、その時、あなたは似相(paṭibhāga-nimitta)を拡大する必要はな…

翻訳『親知実見』knowing and Seeing#23-5

白色の円相を拡大する時、あなたは、それが不安定になっているのを発見するかもしれないが、その時は、あなたは、それに対して「白、白」と黙念して、それを安定させなければならない。 但し、定力の安定するに従って、遍相は安定し、かつ静止する様になる。…

翻訳『親知実見』#23-4

白色の円相が、ちょうどコットンボールの様に白くなる時、それは取相である。それが、明るく清らかで、明けの明星の様である時、それは似相である。 取相が出現する前の骨格相は予作相(予備相、以下同様。parikamma-nimitta)である。 遍の相が似相になるま…

般若の独り言~ミャンマーのクーデター

緬甸(ミャンマー)で、軍がクーデターを起し、アウンサン・スー・チーさんが拘束されました。 私は政治音痴で、政治関連の意見を述べると、 トンチンカンな事を言うので、発言はなるべく控えているのですが・・・ 私の知人である在日緬甸人の話では 「軍部…