Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing #35-5

問4-2:禅の修行の課程を修了した後、禅修行者は、道智と果智を証悟することができますか?もし、不可能であるならば、その原因は何ですか? 答4-2:できるかも知れない。これは彼のハラミツ(pāramī)による。 樹皮を被ったバーヒヤ ダールチーリヤ(Bāhiya…

翻訳『親知実見』#35-4

これは、欲楽の享受に沈潜し迷うことは、聖者の行為ではない、ということを意味している。 欲楽は、無益である。 それらは、世間的な利益を齎すことができる。 例えば、人間の快楽(楽しみ)、天界の快楽と梵天の快楽。 しかし、それらは、出世間の利益を齎…

翻訳『親知実見』#35-3

これらの欲楽を放棄した後、彼は、ウルヴェラ林(Uruvela)の中で、苦行の修行をした。 6年の間、何の役にも立たない修行を経て、彼はそれを放棄し、中道の修行へと転換し、久しからずして、正覚を証悟した。彼は、彼が覚悟(悟りを得た)の後、教えを展開し…

般若の独り言~杏色のバラ

今年も、私の大好きな、杏色のバラが咲きました。 苗を植えて7、8年程経ちましたので、名前は失念。 雨の為、庭に出ないでいたので、摘むのが遅れて、少し咲き進みました。 左は同種の蕾、後ろは蔓バラ。名前は、ピエール何々、おフランス風。 <緬甸パオ森…

翻訳『親知実見』#35-2

この10種類のハラミツが成熟する時、菩薩の出家して俗を離れる事を促す、たとえ彼が未だ欲楽を楽しんでいたとしても。次の一生では、菩薩は、結婚して、子供を一人生むが、これは法の定律である。 私は聖慈氏(Arimetteyya、旧訳弥勒)菩薩の妻と子の名前を…

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing #35-1(228/446)

問答(四) 問4-1:菩薩(弥勒菩薩を含む)は凡夫(puthujjana)ですか?もし、弥勒菩薩が我々と同じ凡夫であるならば、彼が、弥勒時代を成就するために、人間として下生する時、彼が成仏する状況(仏陀になる状況)と我々の情況とでは、どの様な部分が異な…

般若の独り言~おねむねむねむ

ねむたい・・・zzz 今日、九州南部、鹿児島が梅雨入りとか、早いですね・・・。 ここ大分もつられて(?)朝からずっと雨です。 涼しいせいか、オハナは朝から眠たい眠たい・・・zzz。 最近、晴れていればオハナを、一日一回、必ず外へ連れて出る様にして…

翻訳『親知実見』#34-7

<注208>=業生色の簡単な説明に関しては、中国語原文p184と、その後に記載される内容を参照の事。 <注209>=業生(kammaja)色聚の中の火界(tejo)は、五代の時節(utuja)色聚を生むことができる: 業生→第一代の時節生→二代目の時節生 →三代目の時節生…

翻訳『親知実見』#34‐6

<注198>=「業生色」、中国語原文p183参照の事。 <注199>=眼10法聚:八不離色[1-地、2-水、3-火、4-風、5-色彩、6-匂い、7-味。8-食素(栄養素)]+(9)命根+(10)眼浄色。 <注200>= 心10法聚:八不離色[1-地、2-水、3-火、4-風、5-色彩、6-匂い…

般若の独り言~腹をくくる

左側クリスマスローズ、右、ラビットイヤー・ラベンダー 私、腹をくくりました。 あっ、いえ、何のことかと言いますと、実は、本日10日に、パソコンのプロの講師に会って、<windows7> をやめて、新しく <windows10> をバージョンアップする方法(<10>…

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing #34-5

<注190>=禅修行者は、すでに、12個すべての特徴を識別し終えた。しかし、一粒一粒の色聚の中においては、ただ、8個の特徴しか識別することができない: 1)硬さ。2)粗さ。3)重さ: (または1)軟らかさ。2)滑らかさ。3)軽さ: 4)流動性。5)粘着性…

般若の独り言~穴を掘る

遅霜の心配がなくなったので、、今朝、庭に穴を9つ掘りました(ホラー映画で、お墓を9つ掘るって話、ありましたっけ?あっ、八つ墓村でしたか?)。 私は、祖母の様な <緑の手> を持っていないので、園芸は下手です。 5月下旬になると、隣家の畑が、豆やらト…

翻訳『親知実見』#34-4

<注181>=地界の特徴(自性): (1)硬さ、(2)軟らかさ、(3)粗さ (4)滑らかさ、(5)重さ、(6)軽さ。 作用:(俱生色法としての)立脚処; 現起(現象):受け入れ(同一の粒の中の色聚の中の俱生色法)。 水界の特徴:(7)流動性; 作用:俱…

翻訳『親知実見』#34-3

<注168>=《大念処經・広言集諦》(Sasmudayasaccaniddeso)と《清浄之道・色蘊論》(Rūpakkhandhakathā)。 <注169>=人が、母胎の中において結生する時、最初の色法は、ただ心10法聚、身10法聚、性10法聚しかなく、みな、業生色に属する。 <注170>=…

翻訳『親知実見』#34-2

<注159>=いくつか、識別する必要があるものの、ここにおいて討論していない所造色の色聚がある。例えば、音声9法/12法聚、身表9/12法聚、語表10/13法聚、軽快11法聚。これら及びその他の諸界に関して、《清浄之道・色蘊論》(Rūpakkhandha-kathā)参照の…

翻訳『親知実見』#34-1

<#34>シリーズは、中国語原文<P178~P223>までの、脚注の翻訳です。 <注153>=異なる種類の色法を識別する事の必要性に関して、仏陀は《大牧牛者経》(Mahāgopālaka Sutta)の中において、教導している;中国語原文P 33に当該の經を引用した。「処」と…

翻訳『親知実見』#33-48

表2c:身体の基本的色法 二種類の10法聚[2*10=20]+1種類の9法聚[9]+3種類の八法聚[3*8=24]=54 (表アリ) 《説明文》身10法聚、性10法聚、命根9法聚と八法聚は、六種類の感官の中においては、みな同じである。 表2d:心臓の基本的色法 三種類…

翻訳『親知実見』#33-47

表2a: 28色法 (表アリ) 24種の所造色(upādāya‐rūpa) (表アリ) 表2b:目の基本的色法 三種類の10法聚[3*10=30]+1種類の9法聚[9]+三種類の八法聚[3*8=24]=64。 (表アリ) 《説明文》 a:耳、鼻と舌に関しては、相互に、相応の交換をする…

翻訳『親知実見』#33-46

あなたが、色法の識別(Rūpa-kammaṭṭhāna)を完成させた時、あなたは、一目で、六種類の感官を見ることができ、また一目で、42身分の中のすべての諸々の界を見ることができる程に、充分に熟練しているものと思える。 あなたは、界から界へ、感官から感官へ、…

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing#33-45(220/446)

結び 本日、我々は、非常に簡単に、如何にして色聚を分析するのか、について、説明した。 しかし、実際の修行の時、(その実践の内容は)更にもっと複雑になる。 例えば、詳細法を修行する時、《中部・界分別経》の中に記載されている所の、身体の42個の部分…

翻訳『親知実見』#33-44

また、食生食素が、目の中の心生食素八法聚(cittaja ojaṭṭhamaka kalāpa)の中の食素に出会う時、二、または三代の食生食素八法聚を生じることができる。この多くの代の新しい色聚の中において、その時節は同様に、多くの代の新しい色聚を生じせしめること…

翻訳『親知実見』#33-43

上記の過程を観察する為に、あなたは、食事をする時に、禅の修習をするのがよい。あなたは、食生色聚が、消化道ーー口腔、食道、胃と腸ーーから全身に拡散するのを見ることができる。 あなたは、先に、これらの場所において、今食べたばかりの食物の中の四界…

翻訳『親知実見』#33-42

如何にして食生色法を識別するか 前に述べた通り<注210>、身体の中には、ただ四種類だけ、無生命の時節生食素八法聚(utuja ojaṭṭhamaka kalāpa)があるが、それはすなわち: 未消化の食物、すでに消化された食物(糞)、膿と尿である。そして、身体の消化…

般若の独り言~本日の昼食

先日買っておいたサヤエンドウ、笊に入れたまま忘れていて、少し古くなりました・・・かき揚げの種にしましょう・・・ サヤエンドウだけでは足りませんので、庭に出て、野三つ葉、ヨモギ、山椒の新芽、ウドなど、取ってきます。新玉ねぎは、買ったのがありま…

翻訳『親知実見』#33-41

如何にして心生色法を識別するか 本講話の中の「はじめに」で説明<注206>した様に、結生心を除いて、一つひとつの、心処色に依存して生起した所の心識は、皆等しく、大量の心生食素八法聚(cittaja ojaṭṭamaka kalāpa)を生じせしめる。それらは非明浄で、…

般若の独り言~アビダンマは難しい

私が、パーリ仏教(原始仏教)、アビダンマ関連の著書を翻訳する時(多くは、パオ・セヤドーの著書ですが)、 色聚とか色法、心基、意門、有分心、有分断、 12処(アーヤタナ)等の言葉に触れると、何だかドキドキ、わくわくして、嬉しい・・・のではありま…

翻訳『親知実見』#Knowing and Seeing #33-40

今、我々は、目を例にして、この54種類の色法を見てみようと思う。目の中には、合計6種類の色聚があり、あなたは、先ほど、前の3種類の色聚、合計30種類の色法を識別し、また分析した: 1)眼10法聚<注204>(cakkhu-dasaka kalāpa):色彩に対して敏感であ…

翻訳『親知実見』#33-39

目の中の54種類の色法 これまで、我々は、すでに、三種類の基本的な色聚について説明してきた: 1)六種類の感官(目、耳、鼻、舌、身体と心臓)の中の10法聚; 2)命根9法聚; 3)八法聚。 我々は、すでに、目、鼻、耳、舌と心臓の中の、それぞれに存在する…

翻訳『親知実見』#33-38

3)耳浄色(sota-pasada):音に対して敏感である。耳の中の一粒の浄色を識別し、その後に音声を聞く。もし、音声が、当該の浄色を衝撃するならば、それはすなわち、当該の浄色は(耳10法聚の中の)耳浄色である。次に、目の色法を識別したのと同じ方法によっ…

翻訳『親知実見』#33-37

1)眼浄色(cakkhu-pasāda): 色彩に対して、敏感である。身浄色は、接触(触所縁)に敏感である。この種の差異よって、あなたは、それらの間の区別を知る事ができる。先に目の中の四界を識別し、一粒の明浄色聚を見つけ、当該の色聚の明浄性を識別する。 …