Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

翻訳『親知実見』#39-2

禅定の、二番目の利益は、観の修習(vipassanānisaṃsa)である。<注289>。 禅定は、観智の助縁である。 というのも、ジャーナを擁すれば、禅修行者は、明晰に、究極名色法及びその因を照見することができるし、また、それらの無常・苦・無我の本質を観照す…

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing#39-1

問答(五) 問5-1:八定(samāpatti)は、禅修行者を支えて、名色限定智(Nāmarūpapariccheda-ñāṇa)に到達せしめ、(そうなれば、修行者は)名色の微妙な生・滅を見る事ができ、その事によって、これらの名色を厭い離れ、道智を証悟するに至ります。この事…

般若の独り言~PCの裏を叩いてみれば

PCの画面を少々いじりました。 何か、高機能のOSを、インストールしてみたのですが・・・使い勝手がよくなった様な、そうでもない様な、悪化した様な。 PCの調子が悪い時は、PCの裏(ディスプレーの裏側)をガツンと叩いてみたくなるのですが、友人曰く 『昔…

パソコンの調子悪し

パソコンの調子が悪いので、翻訳は、ゆっくりになります。あしからず。サヤレーより

般若の独り言~中庸と中道

パオ・セヤドーの著書 『親知実見』 の、中国語原文p257~276 【如何にして名法を識別するか】 (ブログ<#37-1~37-14>) を翻訳し終えて、思わず [う~~ん、降参!] と、つぶやいてしまいました。 名法(名色法)を識別できる様になった禅修行者は、名色…

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing#38-1

<#38>シリーズは、中国語原文P 257~p276の脚注の翻訳です。 <注259>=「観」という言葉は、時には、16のすべての観智の事を言い、それは、名色限定智と縁摂受智(名、色法を観照する智慧)を含む; ある時には、「観」は、思惟智から始まる所の、名色法…

翻訳『親知実見』#37-14

次に内外の名法の識別をする 色法の識別を完成させた後、引き続き、内在と外在の名法を識別しなければならない。 内在の名法の識別は、再度、意門心路の識別から始め、その後に、五門心路、それらの中のすべての善と不善の名法をっ識別する。 外在の名法を識…

般若の独り言~成るかな?スイカ

スイカ苗 ブルーバーユ 先日、所用で出かけました所、農家直販所で、スイカの苗を見つけました。 去年、同じ様な苗を、庭に下ろして育てた所、ほかの野菜の蔓と絡まってどうにもならなくなったので、今回は、コンテナに植えてみました(コンテナだと、よりよ…

翻訳『親知実見』#37-13

如何にして外在の名法を識別するか 外在の名法を識別したいのであれば、あなたは先に、外在の色法の識別から始めなければならない。 先に内外の色法を識別する 先に、内在の四界の識別から開始する。 その後に、あなたが着ている衣服の四界を識別する。 あな…

翻訳『親知実見』#37-12

<中国語原文P 270の続き (<菩提樹文庫>管理人様へ)> この後、一連の有分心が生じ、その後に、前に述べた三種類の意門心路心が発生する。 1)一個の意門転向心。 2)7個の速行心。 3)二個の彼所縁心。これらの心路(眼門心路及びその後に続いて生起する…

翻訳『親知実見』37-11

「表1c:五門心路」への更に一歩進んだ説明 一個の心は、ただ一個の心識刹那(cittakkhaṇa)をのみ、維持するが、それは生(uppāda)↑、住(ṭhiti)|、滅(bhaṅga)↓の三つの段階がある。 五門心路によって、認知された色法所縁が、持続する時間は、17個心識…

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing#37-10(270/446)

如何にして五門心路を識別するか 意門心路への識別を完成させた後、あなたは眼門心路から始めて、更に一歩進んで、五門心路を識別することができる。 眼門心路の中の、一つひとつの心識の中の名法を識別する為に、あなたは、眼門心路を生じせしめる様にする…

翻訳『親知実見』#37-9

如何にして意門心路を識別するか 欲界心路を識別する為には、あなたは意門心路から始めなければならない。というのも、その中の心識の種類が、比較的少ないが故に。あなたは、一個の善なる意門心路から、着手することができる。 欲界善意門心路は、三個の、…

翻訳『親知実見』#37-8

如何にして欲界心路を識別するか 如理作意と不如理作意 禅定心路(色界または無色界意門心路)は、必ず善である。絶対に不善では有り得ない。しかし、欲界心路(五門心路、それとも意門心路の区別なく)は、善であったり、不善であったりする。 これは、如理…

翻訳『親知実見』#37-7

表1b:意門心路(manodvāra vīthi)(色彩所縁を例にして) ●一個の心は、一個の心識刹那(cittakkhaṇa)をのみ、維持する。 生(uppāda)↑、住(ṭhiti)|、滅(bhaṅga)↓の三段階を含む。●一つひとつの心路の間には、多くの有分心が生起する(表1d:死亡…

翻訳『親知実見』#37-6

次に、名法に対して、全体的な把握を行う為に、あなたは、すべての名法(nāma)の共相を識別しなければならない。すなわち、所縁に対して、向かう(namana)と粘着するのである。ここで言う所縁とは、入出息似相である。 あなたは、同様の方法でもって、入出…

般若の独り言~モナリザ笑う

モナリザ大いに笑う 園芸は下手ですが、精舎の庭に植えたバラの内、定着して、毎年、立派に花を咲かせてくれるのもあります。 <モナリザの微笑>もその内の一株。 買った時は、苗は、とても小さくて弱弱しかったのに、いまでは、大阪のおばはん風に、一枝に…

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing#37‐5

次に、一系列の、初禅意門心路(manodvāra‐vīthi)を構成している所の、六種類の、心の中のすべての名法を識別する。その六種類とは以下の通りである:<注276> 1)意門転向心(manodvārāvajjana):12個の名法。 2)予備心(parikamma):34個の名法。 3)近…

翻訳『親知実見』#37-4

こうしたことから、ジャーナ名法を識別しようとするならば、あなたは、先に、入出息念でもって、初禅を復習し、光が、明瞭(明亮)で、光輝いて、燦爛としている様にする。出定の後、有分(意門)と入出息似相を、共に(一緒に)、識別する。 似相が、有分に…

翻訳『親知実見』#37-3

名法を識別する四つの段階 名法の識別は、四つの段階に分けることができる: 1)内部に生起する所の、すべての種類の心(citta)の識別。 2)能力の限りにおいて、すべての種類の、心の中の一つひとつの、名法(ñāmadhamma)を識別する。 3)六門(dvārā)心…

般若の独り言~「一切」について

『親知実見』を翻訳していまして、中国語原文p246の <注247>に、 【ゴータマ仏陀が教えた「一切」とは、一体何であるか?】に関する、パオ・セヤドーの説明が出てきます。 (『親知実見』<#36-3><注247>日本語訳参照の事。) 私、「おお、これこれ」 と思…

翻訳『親知実見』#37-2

合計六種類の心路がある。 前の五種類は眼門、耳門、鼻門、舌門と身門心路で、その所縁は、それぞれ、色彩(見る事ができる物)、音声、香、味と触であり、合わせて「五門心路(pañcadvāra vīthi)<注246>」と呼ぶ。 六番目の心路は、すべての所縁<注265…

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing#37-1

第五講 如何にして名法を識別するか はじめに 前の法話において、我々は、如何にして四界差別(四界分別)を修習するか、及び、如何にして「色聚」と呼ばれる微粒子物質を分析するか、について、説明した。 ここでは、我々は、観禅の次の段階ーー如何にして…

般若の独り言~台湾のいとこ達とコロナ動画

最近、携帯電話を入手しましたので、台湾のいとこ達 (父の弟の子供達)に「Lineしませんか?」と持ちかけました。 まず、長男のZHと次男のZZに、その旨のメール。 ZHは、『俺、あまりメールを見ないんだ』 と言っていた通り、梨のつぶて。 3、4日して、メ…

翻訳『親知実見』#36-3

<注246>=《第一不遍知経》(Paṭhama-aparijānana Sutta)(S.4.26) <注247>=当該の經の中において、仏陀は、「一切」を以下の様に説明している: 眼処、耳処、鼻処、舌処、身処と意処; 色処、音処、香処、味処、触処と法処; 六内処と六外処が接触す…

翻訳『親知実見』#36-2

<注231>=四無礙解智に関しては、問答4-2.中国語原文P 230参照の事。 <注232>=《清浄之道・慧分類論》(Paññāpabhedakathā)(Vm.429) <注233>=《清浄之道》の復注は以下の様に解説する:勝義諦に基づけば、「安息」とは非常に聖果の事で、「依処…

般若の独り言~文明開化の音がする

遅ればせながら、携帯電話を入手してから、ほぼ一か月になりました。便利ですねぇ。 毎日のニュースは、PCを立ち上げなくても、ピッと 指一本で画面をopen(私はTVを持っていないので、 これまでは、ニュースは、PCで見ていました)。 電話は、ピンクのガシ…

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing#36-1

<#36>シリーズは、中国語原文<P228~P252>までの、脚注の翻訳です。 <注220>=パオ・セヤドーの、当時の聴衆は、多くは北伝大乗の信徒であった。彼らの目標は、阿羅漢ではなく、仏陀になることである。 <注221>=問答5-4に引用した仏陀の言葉を参照の事。中国語原</p228~p252>…

翻訳『親知実見』#35-28

問4-11:すでに32身分を識別できる様になった禅修行者は、目を開けたまま、他人の身体内部の32個の部分(身分)を見ることができますか? 答4-11:状況によっては、可能である。 初心者は、目を開けている場合に見えるのは、外部に見える身体(身分)だけであ…

翻訳『親知実見』#35-27

問4-10:セヤドーに、科学的な手法でもって、禅修行中に体験する光について、説明して頂けませんか? 答4-10禅の修行中に見る光とは、何であるか? 結生心を除いて、一つひとつ、心処(hadayavatthu)に依存して生起する所の心(citta)は、みな、心生色法:…