Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(72ー8)(私家版)

3.四境色 境色の意味は、5根における所縁の、その外境(外部にある様)、である。5根とは即ち、5浄色の事である。合計4種の境色がある。 (1)色彩:特徴は、眼浄色を衝撃する事。作用は眼識の所縁となる。現起は眼識の境。近因は同一の色聚の中の四…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(72ー6/7)(私家版)

(5)身浄色 全身に遍満する浄色。触(地、火、風)の所縁に対して敏感である。頭から足まで、どこにも身浄色は存在する。故に、手を動かせば、推進力を感じ取る事ができる。足を地面につける時、粗さや硬さを感じ取る事ができる。特徴は、触の所縁が衝撃す…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(72ー5)(私家版)

(4)舌浄色:舌にある浄色。味に対して敏感である。特徴は、味が大種(四大)に衝撃するのを準備している浄(明浄色)である。作用は味を縁としての取って目標とする。現起は舌識の依処。近因は味への愛の縁による業生四大。我々がなす所の業は、この、味…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(72ー4)(私家版)

(3)鼻浄色:鼻孔内部にある浄色。匂いに敏感である。鼻浄色の特徴は、匂い又は香りが、大種(四大)の浄(明浄色)に衝撃するのを準備しているものである。鼻浄色の作用は、香りを所縁として目標に取ること。現起は、鼻識の依処と門。鼻識の生起は、必ず…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(72ー3)(私家版)

(2)耳浄色:耳の洞内にある浄色。音に敏感である。六塵が六根に衝撃する時、例えば、音が耳根を衝撃する時、反応する作用のあるものを耳浄色と言う。耳浄色の特徴は、音の衝撃を受け取る準備をする所の大種(四大)の浄(明浄色)である。作用は、音を所…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(72ー2)(私家版)

1.四大種:既に説明した。 2.5浄色:目(自体)と、眼浄色とは異なるものである。目は世俗諦で、異なる色法によって構成されている。目の中には、54個の色法があるご、眼浄色はただ一個しかない。眼浄色は、網膜にある浄色であり、色彩と光に対して、…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(72ー1)(私家版)

■18種の真実色 7類に分ける事がてきる。 1.四大種:地、水、火、風。 2.5浄色:眼、耳、鼻、舌、身体。浄色とは、明るい、と言う意味である。故に、眼浄色、耳浄色、鼻浄色、舌浄色、身浄色は、皆明るいのである。。。。。 3.四境色:これは色彩で…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(71ー2)(私家版)

<表Q>28種の色法(表割愛)

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(71ー1)(私家版)

✥28種の色法✥ 合計28種の色法がある。四大、及び四大によって造られる24種の所造色。合計28個の色法となる。28個の色法は又18種の真実色法と10種の非真実色法に分けられる。真実色法は又完成色と言う。完成色と呼ばれるのは、それらが自性を擁…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(70ー1/2)(私家版)

■四大の修習 四大は非常に重要である。世間の万物は、四大によって構成されている。《法聚論》によると、四大は以下の4種の特徴に分類する事ができる。 1.地界:硬さ、粗さ、重さ、柔らかさ、滑らかさ、軽さの6個の特徴。もしそれが硬くないならば、柔ら…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(69ー9)(私家版)

1.上行風、しゃっくり、咳、くしゃみ。2.下行風、排便の支援、おなら。 3.腹内部の風、大腸小腸の外で行き来する風。 4.大腸小腸の内部で行き来する風。腸内の風は、食物を移動させる事ができる。この為、わが食べたものは、胃から腸まで届いて、(…

靴下を編む

寒くなりましたので、毛糸の靴下を編んでいます。一足目は小さ過ぎて失敗。編み針を太いのに変えて、ゲージを少しゆったり目にして、まぁまぁ良い感じに編めています。。。。 かかとの、引き返し編みには苦戦しました。以前、セーター等楽々編んでいましたが…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(69ー8)(私家版)

4.風界 風界は移動と圧力の元素である。特徴は支持(支え)。身体を真っ直ぐにして座ることが出来るのは、風の特徴:支持(支え)による。もし、風をしぼんだ風船に送り込んだならば、風船は膨らむ。膨張も又支持と圧力の要素である。中風の人は移動が困難…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(69ー7)(私家版)

火界の現起は、不断に柔軟性を提供する事である。バナナは未熟な時は非常に硬いものであるが、青色から黄色に変色して熟すると、非常に柔らかくなる。何がバナナを柔らかくしたのか?火界である。火界の現起は、不断に柔軟性を提供する事である。寒い冬の日…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(69ー6)(私家版)

世間の一切の物質的現象は皆、火界によって維持されている。一座の山は、千万個の色聚によって構成されているが、一つ一つの色聚には地、水、火、風、色彩、香り、味、食素と言う8個の色法が含まれている。心法は、生、住、滅の三時があるが、色法も又、生…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(69ー5)(私家版)

3.火界 火を見ると、熱いと感じる。熱さは火の特徴である。熱さと冷たさは相対的なもので、熱さを感じない時、冷たいと感じるものである。故に、冷たさも又火の特徴である。熱さは、食べたものを消化する助けになる。氷水は、消化の火を冷却する為、冷たい…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(69ー4)(私家版)

2.水界 川を見た時、最初の印象は「流れ」である。流動が、水の特徴である事が分かる。川自体は世俗諦であるが、その流動性は究極諦である。水の作用は、具生色法を増加成長させる事。ご飯を炊く時、洗い終えたお米の中に水を注いで、その後煮たり蒸したり…

無料は天国?or 地獄?

最近、当ブログに頂きましたコメントに、【パオ森林僧院の分院で修行をしようとすると、滞在費(食費?)を取られる。仏道修行とは、本来、無料ではないのか!】 というご意見。 〈修行無料〉 がそれ程良いものかどうか、一考に値します。。。 黒魔術に染ま…

古いパオ森林僧院連絡先について(諏訪見様へ)

過日、東京の篤志家、有志の方々のご尽力で、紙の本になりました「智慧の光」の P158 に、 〈ヤンゴンの連絡先〉 が掲載されていますが、 読者の 諏訪見様 より 「この連絡先は古くて使えないのに、何故載せるのか。迷惑である」 とのコメントを頂きました …

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(69ー3)(私家版)

1.地界 広がる要素を持つ。目を外に向けると、広がる大地が見える。この大地は世俗諦である。究極諦の場合、これより先、細かく分解する事が出来ない上に、己自身の特徴または自性を持つ。大地が持つ自性ーー硬さ、これは究極諦である。地の特徴は、硬さで…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(69ー2)(私家版)

■四大種の色(四界) 四大種色(又は四界)は、 1.地界(pathavī−dhātu。thaのtの下点。以下同様)。2.水界(āpo−dhātu)。3.火界(tejo−dhātu)。4.風界(vãyo−dhãtu)。世間にある一切の物質は、最も高く最も大きな山から、最も小さなクオークまで…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(69ー1)(私家版)

✥色法の列挙✥ 非常に多くの経の中において、仏陀は常に以下の様に言う:「比丘たちよ。色には何があるか?四大種の色及び四大所造色がある。」故に、合計ニ種類の色法がある事になる。四大種色及び四大所造色である。四大はまた、「大種色」(Mahā−bhūta)と…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(68ー4)(私家版)

科学者はひたすら物質についての研究に余念がなく、一切の物質は、最も小さいクオークからできている、と考えている。しかし、これらは、尚、世俗諦に属しており、究極諦には到達していない。。。 我々の身体は、千々万々個の色聚によって構成されているが、…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(68ー3)(私家版)

なぜ色の事を理解しなければならないのか?《中部・大牧羊者経》において、仏陀は以下の様に言う:「もし、色について知らないのであるならば、その比丘は、この法、律の中において成長し、進展し、成就する事ができない。」何故であるか?色は、5取蘊の一…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(68ー2)(私家版)

《相応部・応食経》の中において、仏陀は以下の様に言う。 「比丘たちよ。。。 色とは何であるか? 比丘たちよ。。。 変化し破壊される故に、色と呼ばれる。。 変化し破壊される、とは何であるか? 寒さによって変化し破壊される。 熱さによって変化し破壊さ…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(68ー1)(私家版)

第六章 色の概要 三番目の究極法は「色」である。ここでは、総ての種類の色法を列挙する。 それらは、どの様な原則でもって分類されるのか?生起の因、構成される所の色聚、及びそれらの生起の過程など等を、一つ一つ、解説する。。。。。。。。。 「色」と…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(67ー2)(私家版)

合計55種の心が速行の作用を執行している:1.12個の不善心。。。。。 2.21個の善心:8大欲界善心。5個の色界善心。4個の無色界善心と4個の出世間道心。。。。 3.4個の出世間果報心:出世間果定心路の中に出現して、速行の作用を執行する。…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(67ー1)(私家版)

■無色界 四つの無色界に生まれ変わる梵天は、四無色界果報心が、彼らの結生識、有分識、死亡識になる。四無色界果報心は、人間界、天道には出現しない。というのも、それらは、梵天神の結果識、有分識、死亡識であるが故に。では、5個の色界善心、4個の無…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(66ー1/2)(私家版)

■色界 色界天に生まれる梵天の、結生、有分、死亡として出現するのは、5種の色界果報心の内の一である。この5種だけが、色界梵天神の結生識、有分識、死亡識になる。。。。 1.尋、伺、喜、楽、一境性具初禅果報心。 2.伺、喜、楽、一境性具第二禅果報…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(65ー5)(私家版)

8個の善果報無因心の中の「推度と悦具行」は、推度(推定)と彼所縁の役割のみ、果たす。結生、有分と死亡の3種の作用は執行しない。。。。。。。。 8個の善果報無因心の中の「推度と捨具行」は、目、耳などに障害のある人、または低級の天神の結生識、有…